2019年9月15日 (仮訳)米国東部において小川および河川から分離された新種Phytophthora caryae Brazee, NJ., Yang, X. & Hong, CX. 2016. Phytophthora caryae sp. nov., a new species recovered from streams and rivers in the eastern United States. Plant Pathology. Available at: https://bsppjournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/ppa.12617 [Accessed September 15, 2019] 【R3-06589】2019/9/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国マサチューセッツ州およびノースカロライナ州において河川から分離された卵菌の一種を検討し、Phytophthora caryaeとして新種記載した。 本種はP. citricola複合種に含まれ、分子系統解析でP. piniおよびP. citricola IIIに近縁であり、造卵器の基部が細まることが多いことなどで特徴づけられた。 本種は接種試験でペカン属樹木に対する病原性を示した一方、クルミ属樹木には病原性を示さなかった。 United States, Deerfield, Massachusetts (新種) Phytophthora caryae N.J. Brazee, X. Yang & C.X. Hong 語源…ペカン属の 【よく似た種との区別】 Phytophthora acerina 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる 遊走子嚢の長さ/幅比が類似している 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器に基部が細まるものがある 卵胞子のサイズの範囲が重なる 造精器の長さ/幅比が類似している 菌糸に凝集部を有する 菌糸に膨大部を有する 厚壁胞子を欠く 生育適温が25°C 最大生長温度が32°Cである cV8A培地、生育適温での生長速度の範囲が重なる nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくイタリアなどに分布する 本種と異なりペカン属ではなくカエデ属植物などを宿主とする 本種と異なり遊走子嚢の形状が卵状、楕円形、倒洋梨形、ねじれた形ではなく卵状、レモン形、倒洋梨形、楕円形、倒卵状、ねじれた形 本種より遊走子嚢に側枝が付着する割合が小さい 本種より遊走子嚢次端部、亜基部における遊走子嚢柄の挿入割合が小さい 本種と異なり造卵器の形状が球形で時に細長いのではなく球形から僅かに類球形で時に細長いか偏心状 本種より造卵器の壁が厚い 本種より卵胞子のうち非充満性のものの割合が大きい 本種より卵胞子のうち不稔の割合が大きい 本種より造精器の幅が狭い nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora citricola 同じPhytophthora citricola複合種に含まれる 遊走子嚢の長さ/幅比が類似している 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器の壁厚の範囲が重なる 卵胞子のサイズの範囲が重なる 造精器の長さの範囲が重なる 厚壁胞子を欠く 生育適温が25°C nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなく日本、台湾などに分布する 本種と異なりペカン属ではなくクルミ属植物などを宿主とする 本種と異なり遊走子嚢の形状が卵状、楕円形、倒洋梨形、ねじれた形ではなく卵状、レモン形、倒洋梨形、楕円形、ねじれた形 本種より遊走子嚢の幅が狭い 本種より遊走子嚢に側枝が付着する割合が小さい 本種と異なり造卵器の形状が球形で時に細長いのではなくほとんどの場合球形 本種より造精器の長さ/幅比が小さい 本種と異なり菌糸に凝集部を欠く 本種と異なり菌糸に膨大部を欠く 本種と異なり最大生長温度が32°Cではなく31°C 本種よりcV8A培地、生育適温での生長が遅い nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora pachypleura 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器の壁厚の範囲が重なる 卵胞子のサイズの範囲が重なる 卵胞子のうち非充満性のものの割合が類似している 造精器のサイズの範囲が重なる 厚壁胞子を欠く 生育適温が25°C 最大生長温度が32°Cである nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくイギリスなどに分布する 本種と異なり遊走子嚢の形状が卵状、楕円形、倒洋梨形、ねじれた形ではなく卵状、レモン形、倒洋梨形、楕円形、ねじれた形 本種より遊走子嚢の長さ/幅比が大きい 本種より遊走子嚢に側枝が付着する割合が小さい 本種と異なり造卵器の形状が球形で時に細長いのではなく球形~僅かに類球形 本種と異なり菌糸に凝集部を欠く 本種よりcV8A培地、生育適温での生長が遅い nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora pini 米国に分布する 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる 遊走子嚢の長さ/幅比が類似している 遊走子嚢に側枝が付着するものがある 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器のうち基部が細まるものがある 卵胞子のサイズの範囲が重なる 造精器の長さの範囲が重なる 菌糸に膨大部を有する 厚壁胞子を欠く 生育適温が25°C nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりペカン属ではなくブナ属植物などを宿主とする 本種と異なり遊走子嚢の形状が卵状、楕円形、倒洋梨形、ねじれた形ではなく卵状 本種と異なり造卵器の形状が球形で時に細長いのではなく球形~僅かに類球形 本種より造卵器の壁が厚い 本種より造精器の長さ/幅比が小さい 本種と異なり最大生長温度が32°Cではなく35°C 本種よりcV8A培地、生育適温での生長が遅い nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phytophthora plurivora 米国に分布する 遊走子嚢のサイズの範囲が重なる 遊走子嚢次端部、亜基部に遊走子嚢柄が挿入するものがある 造卵器のサイズの範囲が重なる 造卵器のうち基部が細まるものがある 造卵器の壁厚の範囲が重なる 卵胞子のサイズの範囲が重なる 造精器のサイズの範囲が重なる 造精器の長さ/幅比が類似している 菌糸に膨大部を有する 厚壁胞子を欠く 最大生長温度が32°Cである 生育適温が25°C cV8A培地、生育適温での生長速度の範囲が重なる nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイギリス、ドイツなどにおける分布が知られている 本種と異なりペカン属樹木ではなくオーク、ブナ、ハンノキなどを宿主とする 本種と異なり遊走子嚢の形状が卵状、楕円形、倒洋梨形、ねじれた形ではなく卵状、レモン形、倒洋梨形、楕円形、ねじれた形 本種より遊走子嚢の長さ/幅比が小さい 本種より遊走子嚢に側枝が付着する割合が小さい 本種と異なり造卵器の形状が球形で時に細長いのではなく球形~僅かに類球形 本種より卵胞子のうち非充満性のものの割合が大きい nadh1+cox1、ITS+b-tub+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される