2020年4月8日 (仮訳)離乳期のウサギに肺炎を引き起こした未培養真菌の新種Pneumocystis oryctolagiについて:現在の知見のレビューおよび遺伝子型、系統、表現型に基づく新規分類群の記載 Dei-Cas, E. et al., 2006. Pneumocystis oryctolagi sp. nov., an uncultured fungus causing pneumonia in rabbits at weaning: review of current knowledge, and description of a new taxon on genotypic, phylogenetic and phenotypic bases. FEMS Microbiology Reviews. Available at: https://academic.oup.com/femsre/article/30/6/853/493519 [Accessed April 7, 2020] 【R3-07207】2020/4/8投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ウサギの肺に寄生するPneumocystis属菌に関する知見を検討し、P. oryctolagiとして新種記載した。 本種は過去15年間に蓄積された遺伝子、アイソザイム、および生物学的データに基づき、他の哺乳類に由来する同属他種との識別が可能になった。 本種は超微細構造、生長速度、分子系統解析、交差感染試験などの結果から、生物学的・系統学的種概念に基づき新種と認められた。 Rouen, France (新種) Pneumocystis oryctolagi Dei-Cas, Chabé, Moukhlis, Durand-Joly, Aliouat, Stringer, Cushion, C. Noël, de Hoog, J. Guillot & Viscogl. 語源…アナウサギ属の 【よく似た種との区別】 Pneumocystis carinii 宿主の肺に発生する mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりウサギではなくラットを宿主とする 本種と異なり腺胞腔における局在が”lining”ではなく”filling”である 本種と異なり肺ドライスメア中での菌体が互いに離れるのではなく密な集まりをなす 本種より嚢胞型/栄養型比が小さい 本種よりin vivo倍加時間が長い 本種と異なり肺胞内の好酸性蜂の巣状マテリアルが稀ではなく存在する 本種と異なり宿主肺の線維化が稀ではなく高頻度 mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pneumocystis wakefieldiae 宿主の肺に発生する 本種と異なり腺胞腔における局在が”lining”ではなく”filling”である 本種と異なり肺ドライスメア中での菌体が互いに離れるのではなく密な集まりをなす 本種より嚢胞型/栄養型比が小さい 本種よりin vivo倍加時間が長い 本種と異なり肺胞内の好酸性蜂の巣状マテリアルが稀ではなく存在する 本種と異なり宿主肺の線維化が稀ではなく高頻度 mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pneumocystis murina 宿主の肺に発生する 本種と異なり腺胞腔における局在が”lining”ではなく”filling”である 本種と異なり肺ドライスメア中での菌体が互いに離れるのではなく集まりをなす 本種より嚢胞型/栄養型比が小さい 本種よりin vivo倍加時間が長い 本種と異なり肺胞内の好酸性蜂の巣状マテリアルが稀ではなく存在する 本種と異なり宿主肺の線維化が稀ではなく高頻度 mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Pneumocystis jirovecii 宿主の肺に発生する 本種と異なり腺胞腔における局在が”lining”ではなく”lining”または”filling”である 本種と異なり肺ドライスメア中での菌体が互いに離れるのではなく密な集まりをなす 本種と異なり肺胞内の好酸性蜂の巣状マテリアルが稀ではなく存在する 本種と異なり宿主肺の線維化が稀ではなく高頻度 mtLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される