(仮訳)Polyporus tubaeformis:同定、生態、およびチェコ、オーストリア、スロバキア、ウクライナにおける分布
Holec, J. et al. 2021. Polyporus tubaeformis (Basidiomycota, Polyporaceae) – identity, ecology and distribution in the Czech Republic, Austria, Slovakia and Ukraine. Sydowia. Available at: https://doi.org/10.12905/0380.sydowia73-2021-0245 [Accessed September 1, 2024] 【R3-12029】2024/9/1投稿

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3行まとめ

チェコ、オーストリア、スロバキア、ウクライナで採集されたPolyporus tubaeformisを検討した。
本種は冷涼で湿潤な自然に近い環境に生息し、主に落葉樹や低木の腐朽材に発生していた。
分子データに基づき、北米の集団とは異なるヨーロッパの集団の存在を認めたほか、日本から本種として報告されたものが別種であることを示した。

(その他掲載種)

Polyporus tubaeformis (P. Karsten) Ryvarden & Gilbertson
アシグロジョウゴタケ
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【よく似た種との区別】
Polyporus melanopus
担子胞子の長さが類似することがある(この種が未熟な時など)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体ががっしりしていると一般的に考えられている
本種と異なり傘が漏斗状ではなくほとんどの場合扁平
本種より孔口のサイズが大きい
本種より柄が通常短い
本種より担子胞子が通常長い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Polyporus varius(ウスキアシグロタケ)
形態的に類似している(混同のおそれがある)
担子胞子の長さが類似することがある(この種が未熟な時など)
傘がいくぶん漏斗状のことがある(この種の幼菌)
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より傘が老成すると淡色
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Polyporus badius(アシグロタケ)
肉眼的形態が類似している
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より傘のサイズが大きい
本種と異なり柄が側生する
本種より担子胞子が通常長い
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Picipes subtubaeformis
形態的に非常に類似している
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が漏斗状ではなく不規則な半円形または楕円形
本種より孔口の幅が僅かに広い
本種と異なり柄の形状が細長い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Picipes conifericola
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり針葉樹のみに生じる
本種より孔口の幅が狭い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Polyporus americanus
被子植物に生じる
材生息菌である
傘が褐色~暗褐色
孔口のサイズが類似している
担子胞子のサイズが類似している
シスチジオールを有する
実質菌糸がゼラチン化する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が深い漏斗状でない
本種と異なり孔壁が全縁でない
本種よりシスチジオールが豊富である
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される