2014年8月26日 (仮訳)形態および分子系統のデータに基づくイヌナズナ属寄生性Peronospora属菌2種のHyaloperonospora属への再分類 Choi, Y-J., Shin, H-D. & Voglmayr, H., 2011. Reclassification of Two Peronospora Species Parasitic on Draba in Hyaloperonospora Based on Morphological and Molecular Phylogenetic Data. Mycopathologia. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11046-010-9340-3 [Accessed August 26, 2014]. 【R3-01041】2014/08/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アブラナ科植物にべと病を起こす種のうち、イヌナズナ属を宿主とするPeronospora drabaeおよびP. norvegicaを検討した。 両種は分生子のサイズが顕著に異なり、ITS領域の塩基配列に7.8%の差異があったことから別種であることが確かめられた。 両種の形態は明らかにHyaloperonospora属の概念に一致し、分子系統解析でも同属のクレードに含まれたことから、転属の措置を行った。 (新組み合わせ) Hyaloperonospora drabae (Gäum.) Y.J. Choi, H.D. Shin & Voglmayr 旧名:Peronospora drabae Gäum. ※本種のレクトタイプを指定した。 【よく似た種との区別】 Hyaloperonospora norvegica 同所的に分布する(韓国) イヌナズナ属植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 病徴が大きく異なり、類白色のフェルト状ではなくフィールドではほとんど確認できない 本種より分生子のサイズが大きい(範囲が決して重なることがない) 本種より造卵器がやや暗色で淡い帯黄色~黄金色ではなく帯黄色~褐色 本種より卵胞子のサイズが小さい 本種より卵胞子が薄壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に約7.8%の差異、約20塩基のインデル) Hyaloperonospora erophilae ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に約4%の差異) (新組み合わせ) Hyaloperonospora norvegica (Gäum.) Y.J. Choi, H.D. Shin & Voglmayr 旧名:Peronospora norvegica Gäum. 【よく似た種との区別】 Hyaloperonospora drabae 同所的に分布する(韓国) イヌナズナ属植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 病徴が大きく異なり、フィールドでほとんど確認できないのではなく類白色のフェルト状 本種より分生子のサイズが小さい(範囲が決して重なることがない) 本種より造卵器がやや明色で帯黄色~褐色ではなく淡い帯黄色~黄金色 本種より卵胞子のサイズが大きい 本種より卵胞子が厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に7.8%の差異、種特異的なインデルあり)