2018年8月29日 (仮訳)単胞子性で黄色の地衣体を有する新種Rhizocarpon smaragdulumおよびアルタイ山脈産のチズゴケ属地衣の新産種 Davydov, EA. & Yakovchenko, LS. 2017. Rhizocarpon smaragdulum, a new monosporic yellow-thalline species and some additional species of the genus Rhizocarpon from the Altai Mountains (Siberia). The Lichenologist. Available at: http://www.biosoil.ru/Files/00015138.pdf [Accessed August 29, 2018]. 【R3-05443】2018/8/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ シベリアで採集された地衣の一種を検討し、Rhizocarpon smaragdulumとして新種記載した。 本種は地衣体が黄色、子嚢が単胞子性、子嚢胞子が無色石垣状であり、リゾカルプ酸を含むことなどで特徴づけられた。 また、シベリア新産種としてR. atroflavescens、アルタイ山脈新産種としてR. norvegicumをそれぞれ報告した。 Russia, Republic of Tuva, Mongun-Taiginsky District, Mongun-taiga Massif, headwaters of the Orta-Shegetei River, 4·5 km upstream of the Sive-Khol’ lake (新種) Rhizocarpon smaragdulum Davydov & Yakovchenko 語源…エメラルドの(地衣体の色から) 【よく似た種との区別】 Rhizocarpon suomiense 子嚢胞子が無色 子嚢胞子が真の石垣状 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりシベリアではなくスカンジナビアから北米にかけて分布する 本種と異なり地衣体が黄色ではなく灰色 本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なり子嚢あたりの胞子数が1ではなく2 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhizocarpon tetrasporum 地衣体が黄色 子嚢胞子が石垣状 本種と異なりシベリアではなく南欧などに分布する 本種と異なり子嚢あたりの胞子数が1ではなく(2-)4(-6) 本種より子嚢胞子のサイズが小さい Rhizocarpon disporum 子嚢が単胞子性のことがある ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が黄色ではなく灰色 本種と異なり子嚢あたりの胞子数が1ではなく通常2 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhizocarpon geminatum 同所的に分布する(シベリア) 子嚢が単胞子性のことがある 地衣成分としてリゾカルプ酸を含むことがある ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地衣体が黄色ではなく灰色 本種と異なり子嚢あたりの胞子数が1ではなく通常2 ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rhizocarpon subgeminatum アルタイ山脈に分布する 子嚢が単胞子性のことがある 本種と異なり地衣体が黄色ではなく灰色 本種と異なり地衣成分を欠く 本種と異なり子嚢あたりの胞子数が1ではなく1-4または8 (シベリア新産種) Rhizocarpon atroflavescens Lynge 【よく似た種との区別】 Rhizocarpon geographicum(チズゴケ) 同所的に分布する(シベリア) 地衣成分が類似している 子嚢胞子の形態が類似している ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁 本種ほど乾燥した条件で発生しない 本種よりも表現型の変異が大きい ITS+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (アルタイ山脈新産種) Rhizocarpon norvegicum Räsänen