2024年4月2日 (仮訳)Xerocomus sisongkhramensisに対する新属Rostrupomycesおよびタイ産のHemileccinum属1新種 Vadthanarat, S. et al. 2024. Rostrupomyces, a new genus to accommodate Xerocomus sisongkhramensis, and a new Hemileccinum species (Xerocomoideae, Boletaceae) from Thailand. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/107935/ [Accessed April 2, 2024] 【R3-11573】2024/4/2投稿 ※本論文に対するエラッタが掲載されている。https://mycokeys.pensoft.net/article/132226/ 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 分子系統解析の結果に基づき、Xerocomus sisongkhramensisに対して新属Rostrupomycesを提唱した。 本属はXerocomoideae亜科においてRubinosporus属と姉妹群を形成した。 また、タイからHemileccinum inferiusを新種記載した。 Thailand, Chiang Mai Province, Muang District, Doi Suthep-Pui National Park (新種) Hemileccinum inferius Vadthanarat, Raghoonundon & Raspé 語源…下部の(柄表面の下部だけが網目状装飾に覆われることから) 【よく似た種との区別】 Hemileccinum albidum アジアに分布する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種より高標高域に分布する 本種と異なり傘がクロムイエロー~灰褐色~黄褐色または黄金褐色 本種より柄が長い 本種と異なり柄の形状が細長い 本種より担子胞子が短い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum brevisporum アジアに分布する 傘の色が類似している atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種より高標高域に分布する 本種と異なりブナ科およびマツ科の樹下に発生する 本種より担子胞子が短い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum duriusculum 肉眼的形態が非常に類似している 本種と異なり傘表面が幼時も顕著な脈状 本種と異なり柄表面に網目を欠く 本種より側シスチジアが短い 本種より縁シスチジアが短い Hemileccinum ferrugineipes アジアに分布する 傘の色が類似している 傘の表面性状が類似している atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種と異なり柄下部が淡赤褐色 本種より担子胞子が短い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum indecorum タイに分布する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が暗赤色~帯赤褐色 本種と異なり子実体表面に粘性を有する 本種と異なり子実体表面が類白色~汚白色で小さな円錐形~類円錐形~不規則形の小鱗片に覆われる 本種と異なり傘縁部が内側に巻く 本種と異なり子実層托が帯黄色で傷つくと帯赤褐色~帯褐色に変色する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum parvum アジアに分布する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種より傘のサイズが小さい 本種より傘が淡色の帯黄色~帯褐色 本種より柄のサイズが小さい 本種と異なり肉が淡黄色で切断すると淡青色になる atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum rugosum アジアに分布する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種より傘が淡色の淡橙色~帯赤橙色 本種と異なり傘表面が非常に顕著な小皺状~皺状 本種より担子胞子が短い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum floridanum 傘が帯赤褐色~栗褐色 傘表面が皺状で不均一 子実層托が黄色 柄が類白色~淡黄色 柄基部に白色菌糸体を伴う 担子胞子表面が光学顕微鏡下でもSEM下でも平滑 atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく米国などに分布する 本種と異なりオークと関係を持つ可能性がある 本種と異なり肉が白色でしばしば縁部から中心部にかけて徐々に黄変する 本種より担子胞子が長い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hemileccinum hortonii(シワチャヤマイグチ) atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりタイではなく米国などに分布する 本種と異なり傘表面に明瞭な孔がある 本種と異なり柄表面が平滑~やや粉状で時に上半分に繊細な網目を有する 本種と異なり孔口が時に触れると青変する 本種より担子胞子が僅かに長い 本種より担子胞子の幅が狭い atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Rostrupomyces sisongkhramensis (Khamsuntorn, Pinruan & Luangsa-ard) Vadthanarat, Raghoonundon & Raspé 旧名:Xerocomus sisongkhramensis Khamsuntorn, Pinruan & Luangsa-ard 【よく似た種との区別】 Hemileccinum duriusculum アジアに分布する 子実体のサイズが類似している 子実体の色が類似している 子実体のいかなる部分も変色しない 子実層托が淡黄色~帯灰黄色 子実層托が柄頂部周囲で窪む 柄表面に小粒状の小鱗片が散在する 本種と異なりタイではなく中国などに分布する 本種と異なり傘表面が顕著な脈状 本種と異なり柄表面の小粒状小鱗片が微細である 本種と異なり担子胞子表面がSEM下で不規則な疣状 Leccinum albostipitatum 傘が淡橙色 柄が類白色 柄表面が幼時類白色、老成すると帯赤褐色の小鱗片に覆われる 本種と異なりタイではなくイタリアなどに分布する 本種と異なりフタバガキ科ではなくヤマナラシ属樹木などと関係を持つ 本種と異なり傘縁部が子実層托を超えて内側に巻く 本種と異なり子実層托が帯黄白色~ごく淡い褐色で傷つくと帯褐色になる 本種と異なり柄基部が触れるとクリアブルーに変色する 本種と異なり肉が切断すると帯ワイン色、のちに帯灰色~帯黒色に変色する 本種と異なり担子胞子が紡錘形 本種と異なり担子胞子表面が平滑 Rubinosporus auriporus タイに分布する atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が帯灰赤色~パステルレッド~帯赤褐色 本種より管孔が短い 本種と異なり子実層托が幼時黄金色 本種と異なり柄表面に帯黄白色~明黄色~橙色~淡褐色の小鱗片が散在する 本種と異なり胞子紋が顕著な暗いルビー色 atp6+cox3+rpb2+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される