2013年12月17日 (仮訳)中国南西部産の新種Russula atroaerugineaおよびR. sichuanensis Li, G. et al., 2013. Russula atroaeruginea and R. sichuanensis spp. nov. from southwest China. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2013/00000124/00000001/art00021 [Accessed December 16, 2013]. 【R3-00150】2013/12/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国南西部から、形態およびITS領域を用いた分子系統解析の結果に基づいて2新種を記載した。 四川省のトウヒ林で発見されたRussula atroaerugineaは分子系統解析ではGriseinae節のクレードに含まれた。 Russula sichuanensisは旧Macowanites属に相当する半地下生の菌で、分子系統解析ではLarcinae節のクレードに含まれた。 中華人民共和国四川省道孚県 (新種) Russula atroaeruginea G.J. Li, Q. Zhao & H.A. Wen 語源…暗緑色の 【よく似た種との区別】 Russuka pseudoaeruginea 本種と同じGriseinae節に含まれる 東アジアに分布する 形態的に類似している 本種と同じく傘が緑色系 本種と異なり亜熱帯の高地ではなく温帯~亜寒帯に分布する 本種と異なり針葉樹林ではなく広葉樹林と針葉樹林の両方に発生するに発生する 本種と異なり傘が灰色を帯び、ややクリーム色~淡褐色が混じる 本種と異なり胞子紋が類白色~淡クリーム色ではなく黄褐色を帯びたクリーム色 Russula aeruginea(クサイロハツ) 本種と同じGriseinae節に含まれる 東アジアに分布する 高地に分布する トウヒ林に発生することがある 形態的に類似している 本種と同じく傘が緑色系 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘中央部が暗色 本種と異なり傘表面にさび色の斑点が散在する 本種と異なり傘が色褪せる 胞子紋の色が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula grisea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula medullata(ハンノキハツ) 本種と同じGriseinae節に含まれる 東アジアに分布する 形態的に類似している 本種と同じく傘が緑色系 本種と異なり針葉樹林ではなく広葉樹林に発生する 本種と異なり胞子紋が類白色~淡クリーム色ではなく黄褐色 本種と異なり担子胞子の個々の疣が繋がらない 本種と異なり傘シスチジアが稀 Russula stenotricha 本種と同じGriseinae節に含まれる 本種と同じく傘が緑色系 本種と異なり傘が灰色を帯びる 本種と異なり襞に僅かに辛みがある 本種と異なり傘表皮の末端細胞が短く鈍頭 本種と異なり傘シスチジアが短く太い Russula anatina 本種と同じGriseinae節に含まれる 東アジアに分布する 形態的に類似している 本種と同じく傘が緑色系 本種よりシスチジアが長い Russula cyanoxantha(カワリハツ) 傘が緑色を帯びることがある 本種と異なりIndolentinae節に含まれる 本種と異なり襞に弾力がある 本種と異なり担子胞子表面の低い疣が繋がって細い列をなすことがない 本種と異なり胞子紋が類白色~淡クリーム色ではなく白色 本種よりシスチジアが細長い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula cyanoxantha f. peltereaui 東アジアに分布する 形態的に類似している Russula viridirubrolimbata(フタイロベニタケ) 形態的に類似している 本種と異なり傘表面に亀裂が生じる 本種と異なり肉が白色で変色性を持たない 本種と異なり担子胞子の個々の疣が繋がらない 本種と異なり側シスチジアが無色 本種と異なり傘シスチジアを持たない 中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州壌塘県杜柯河 (新種) Russula sichuanensis G.J. Li & H.A. Wen 語源…四川産の 【よく似た種との区別】 Macowanites yunnanensis 本種より傘(頭部)が小さい 本種と異なり傘(頭部)が白色~淡色ではなく桃色または赤色を帯びる 本種と異なり襞がクリーム色~帯黄色ではなく白色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より担子胞子の装飾のサイズが小さい Macowanites citrinus グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 担子胞子のサイズが本種より小さい 本種と異なり担子胞子が類球形~短楕円形 本種と異なり担子胞子の装飾が円錐形のトゲと短い平らな畝である 本種と異なり担子胞子のへその上に小さく不明瞭なプラージュを持つ Macowanites chlorinosmus グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種と異なり傘表面に亀裂を生じる 本種と異なり強い塩素臭がある 本種と異なり非常に不快な味がある 本種と異なり担子胞子に低い疣を持つ Macowanites luteolus グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種より柄が短くて細い 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より担子胞子の装飾が低い 本種と異なり子実下層の細胞がKOH中で無色 本種と異なり多数のマクロシスチジアを持つ Macowanites subolivaceus グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種と異なり傘縁部が裂けたり非常に不規則な形になったりする 本種と異なり肉が非常に薄く脆い 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり頭部の表皮がゼラチン質の分枝する菌糸からなる 本種と異なり長さ60-200 μmの偽シスチジアを持つ Russula galbana グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 子実体のサイズが本種より小さい 本種より柄が短く細い 本種と異なり2型のシスチジアを持つ Russula kermesina グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種と異なり傘が臙脂色~暗赤色 本種と異なりグレバが白亜色 本種よりシスチジアのサイズが大きい 本種と異なりシスチジアが担子器の高さを超えないかほとんど超えない 本種と異なり傘シスチジアを持たない Russula luteirosea グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種と異なりトウヒ属ではなくAllocasuarina属やアカシア属、ユーカリ属などと関係を持つ 本種と異なり傘の色にクリーム色~淡黄色やばら色が混じる 本種より担子器のサイズが大きい Macowanites arenicola グレバがやや襞状になる 柄が頭部の内部でグレバを貫通する 本種と異なり海岸林の珪砂上に発生する 本種と異なりヨーグルトや醤油のような臭いがある 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が楕円形~広楕円形 本種より担子胞子の装飾が低い 本種よりシスチジアが細長い