2021年3月29日 (仮訳)日本産の微小な子実体を有するRussula属の際立った新種、Russula ryukokuensis Shimono, Y., Kasuya, T. & Hosaka, K. 2021. Russula ryukokuensis sp. nov., an Outstanding Species of the Genus Russula (Russulaceae) Having Minute Basidiomata from Japan. Bulletin of the National Museum of Nature and Science Series B Botany. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Yoshito-Shimono/publication/350236253_Russula_ryukokuensis_sp_nov_an_Outstanding_Species_of_the_Genus_Russula_Russulaceae_Having_Minute_Basidiomata_from_Japan/links/60570547a6fdccbfeaf545f4/Russula-ryukokuensis-sp-nov-an-Outstanding-Species-of-the-Genus-Russula-Russulaceae-Having-Minute-Basidiomata-from-Japan.pdf [Accessed March 29, 2021] 【R3-08272】2021/3/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 滋賀県、三重県、兵庫県、および広島県の混交林で採集された菌をRussula ryukokuensis(新称和名:リュウコクヒメベニタケ)として新種記載した。 本種はしばしばコナラ属の腐朽材に生じ、子実体が小型で橙色~帯赤色、襞が類白色~僅かに淡橙色、柄が湿時半透明で、強い辛味があることなどで特徴づけられた。 形態学的観察および分子系統解析に基づき、本種をRussula節Emeticinae亜節に含めた。 滋賀県大津市瀬田 龍谷大学瀬田キャンパス源内峠 (新種) Russula ryukokuensis Shimono & T.Kasuya 語源…龍谷(大学)産の リュウコクヒメベニタケ ※(編集注)当初の仮称は「リュウコクヒナベニタケ」だったが、ヒナベニタケとは系統的に遠縁であった(下表参照) 【よく似た種との区別】 Russula aureorubra アジアに分布する 傘が帯黄赤色~橙赤色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなくインドなどに分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり小襞を完全に欠くのではなく有する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula chiui アジアに分布する 子実体が小型 傘が明赤色を帯びる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本ではなく中国などに分布する 本種より傘の直径が大きい 本種と異なり柄が類白色~淡い帯黄色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Russula kansaiensis(ヒナベニタケ) 日本に分布する 子実体が小型 傘の表面性状が類似している 柄が湿時半透明 本種と異なり襞が淡黄色~時に淡橙色なのではなくクリーム色~帯黄色 本種と異なり子実体の味が強い辛味ではなく温和 本種と担子胞子の表面性状が異なる ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(Russula亜属ではなくTenellula亜属クレードに含まれる)