2014年6月1日 (仮訳)ブラジルにおいてパパイアの軸腐病に関連するLasiodiplodia属菌 Netto. MSB., et al., 2013. Species of Lasiodiplodia associated with papaya stem-end rot in Brazil. Fungal Diversity. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s13225-014-0279-4 [Accessed May 31, 2014]. 【R3-00766】2014/06/01投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ブラジル北東部で軸腐病に感染したパパイアから分離された166菌株のLasiodiplodia属菌について、形態学的検討および分子系統解析を行った。 3種を既知種と同定し、2種の未記載種をL. brasilienseおよびL. marypalmeとして新種記載した。 また、 L. hormozganensisおよび L. pseudotheobromaeをパパイヤから初めて報告した。 Brazil, Pernambuco, Farm Dan (新種) Lasiodiplodia brasiliense M.S.B. Netto, M.W. Marques & A.J.L. Phillips 語源…ブラジル産の 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia theobromae ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lasiodiplodia viticola ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパパイアではなくブドウを宿主とする 本種より分生子のサイズが小さい ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Brazil, Pernambuco, Goiana, Farm Ubu 92 (新種) Lasiodiplodia marypalme M.S.B. Netto, M.W. Marques, A.J.L. Phillips & M.P.S. Camara 語源…USDA(アメリカ合衆国農務省)のMary E. Palmに献名 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia pseudotheobromae ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが大きい ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(9塩基が異なる) Lasiodiplodia citricola ブラジルに分布する ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパパイアではなくミカン属の一種、アフリカバオバブ、マンゴー、ナツメヤシなどを宿主とする 本種より分生子のサイズが大きい ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(7塩基が異なる) (その他掲載種) Lasiodiplodia theobromae (Pat.) Griffon & Maubl. 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia hormozganensis ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす 本種より分生子のサイズが大きい 本種より分生子が楕円形に近く、基部に向かって先細りにならない 本種よりパパイア果実への接種試験で形成される病斑の面積が有意に大きい(FisherのLSD検定、p≦0.05) Lasiodiplodia brasiliense ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Lasiodiplodia pseudotheobromae A.J.L. Phillips, A. Alves & Crous ※パパイアを本種の宿主として世界で初めて報告した。 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia marypalme ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが小さい ITS+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(9塩基が異なる) (その他掲載種) Lasiodiplodia hormozganensis Abdollahzadeh, Zare & A.J.L. Phillips ※パパイアを本種の宿主として世界で初めて報告した。 【よく似た種との区別】 Lasiodiplodia theobromae ブラジルに分布する パパイアを宿主とする 宿主に軸腐れおよび果実腐敗症状を起こす 本種より分生子のサイズが小さい 本種ほど分生子が楕円形でなく、基部に向かって先細りになる 本種よりパパイア果実への接種試験で形成される病斑の面積が有意に小さい(FisherのLSD検定、p≦0.05)