2014年10月8日 (仮訳)地衣類および地衣生菌の研究 (17): 北米南東部の海岸平野に産する地衣類に関する覚書 Lendemer, JC. & Harris, RC. 2014. Studies in lichens and lichenicolous fungi no. 17 – Notes on lichens from the coastal plain of Southeastern North America. Opuscula Philolichenum. Available at: http://www.jjh.cz/upload/24405.pdf [Accessed October 7, 2014]. 【R3-01168】2014/10/08投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 北米初となるAcrocordia gemmataの確実な報告を行い、Heiomasia seaveyorumの稔性のある標本を初めて採集した。 また、Kaminsky et al. (2013) による北米産Lecanora barkmanianaの報告がL. floridulaの誤同定であったことを示した。 Ochrolechia isidiataなど2種を北米新産種として報告し、Pertusaria obrutaとP. sinusmexicaniの識別形質を議論した。 (その他掲載種) Acrocordia gemmata (Ach.) A. Massal. ホシゴケモドキ 【よく似た種との区別】 Anisomeridium spp. 子器が大型 子器が埋生する 子嚢内部で子嚢胞子が1列で配列する 子嚢胞子が無色 子嚢胞子が2細胞からなる 本種と異なり子嚢に顕著な幅広い眼房構造を欠く 本種と異なり子嚢胞子の末端が尖る (その他掲載種) Heiomasia seaveyorum Nelsen & Lücking 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis spp. 地衣体の形態が非常に類似している リレラが地衣体全体を覆う リレラが分枝する リレラの果托が炭化する 子嚢胞子が無色 子嚢胞子がI陰性 本種と異なり地衣体が厚いという特徴を欠く 本種と異なり地衣体に樹皮状の覆いがないという特徴を欠く 本種と異なり裂芽状の地衣化した散布体を形成しない (その他掲載種) Lecanora floridula Lumbsch 【よく似た種との区別】 Lecanora barkmaniana 形態的に類似している(誤同定された例がある) 本種と異なりヨーロッパに分布する 本種と異なり主要な地衣成分としてウスニン酸を含まない 本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよびゼオリンを含む(ただし本種も微量のアトラノリンを含むとする報告がある) Buellia wheeleri 樹皮生地衣である 粉芽が黄色 本種と異なり粉芽が平らで薄い緑色の”areole”から生じる 本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない 本種と異なり地衣成分としてセカロン酸を含む (北米、米国新産種) Ochrolechia isidiata (Malme) Verseghy (その他掲載種) Pertusaria obruta R.C. Harris 【よく似た種との区別】 Pertusaria sinusmexicani 同所的に分布する(米国東部) 形態的に類似している(誤同定された例がある) 地衣体が帯緑灰色 地衣体に光沢がある 地衣体に白色の放射状条線のある疣を有する 本種と異なり大西洋岸の海岸平野に広く分布するだけではなくルイジアナ州、テキサス州にかけてのメキシコ湾の海岸平野にも分布する 本種と異なり地衣体の疣がほとんど埋生したままではなく顕著に隆起する 本種と異なり子実層が透明ではなく密な”inspersion”を有する 本種と異なり子嚢が2胞子性ではなく4胞子性 (その他掲載種) Pertusaria sinusmexicani Dibben 【よく似た種との区別】 Pertusaria obruta 同所的に分布する(米国東部) 形態的に類似している(誤同定された例がある) 地衣体が帯緑灰色 地衣体に光沢がある 地衣体に白色の放射状条線のある疣を有する 本種と異なりルイジアナ州、テキサス州にかけてのメキシコ湾の海岸平野にも分布するのではなく大西洋岸の海岸平野に分布が限られる 本種と異なり地衣体の疣が顕著に隆起するのではなくほとんど埋生したままである 本種と異なり子実層に密な”inspersion”を有するのではなく透明 本種と異なり子嚢が4胞子性ではなく2胞子性 (北米、米国新産種) Roselliniopsis tropica