2025年8月14日 (仮訳)Mycena属の研究 (3):ノルウェー産Mycena属菌の追加と訂正 Aronsen A. 2025. Studies in Mycena – 3. Additions and corrections to the genus Mycena (Agaricales) in Norway. Agarica. Available at: https://journals.uio.no/agarica/article/view/12390 [Accessed August 14, 2025] 【R3-13070】2025/8/14投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ノルウェー産Mycena属菌について、DNAバーコーディングプロジェクト(NorBOL)の成果をまとめた。 4種をノルウェー新産種として報告し、2種を再記載した。 1種をシノニムとし、2種をM. epipterygia複合種における独立種として認め、Phloeomana atropapillataに2種の系統的種が含まれることを示した。 (ノルウェー新産種) Mycena pachyderma Kühner 【よく似た種との区別】 Mycena clavularis ノルウェーに分布する 本種と異なり柄基部に明瞭な盤を欠くのではなく有する 本種と異なり菌糸にクランプを欠く 本種と担子胞子のサイズが異なる 本種と縁シスチジアの形態がやや異なる 本種と異なり傘シスチジアを有するのではなく欠く (ノルウェー新産種) Mycena nucicola Huijsman 【よく似た種との区別】 Mycena tenerrima ヘーゼルナッツに発生することがある 本種と異なりヘーゼルナッツに発生することがごく稀である 本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性 本種より担子胞子のQ値平均が小さい 本種と異なり菌糸にクランプを欠くかごく稀なのではなく多数有する 本種と異なり基部の盤の菌糸表面が小刺状ではなく平滑 (ノルウェー新産種) Mycena romagnesiana Maas Geesteranus 【よく似た種との区別】 Mycena galericulata(クヌギタケ) 形態的に非常に類似している 本種と異なり傘に半透明条線をあらわす 本種と異なり子実体が切断時にリンゴ様の匂いを発し、その後甘い果実様の匂いとなるという特徴を欠く 本種と異なり子実体の味に特徴がないのではなく粉っぽい 本種より担子胞子が長い 本種と異なり傘表皮菌糸表面が平滑または短い突起が疎らに付く程度という特徴を欠く 本種と異なり柄表皮菌糸表面が平滑または短い突起が疎らに付く程度という特徴を欠く 本種と異なり縁シスチジアの突起が少なく短いという特徴を欠く (ノルウェー新産種) Mycena lammiensis Harmaja 【よく似た種との区別】 Mycena pelianthina(アカバシメジ) 子実体が帯紫色 襞縁部が暗紫色 子実体に大根臭がある 顕微鏡的形質がかなり類似している 本種より担子胞子の幅が狭い 分子系統解析で明瞭に区別される(先行研究) (その他掲載種) Mycena pasvikensis Aronsen (その他掲載種) Mycena subinsignis Esteve-Raventós & Barrasa 【よく似た種との区別】 Mycena cinerella(ヒロハノヒメクヌギタケ) 形態的に類似している(野外で容易に混同されうる) 本種と顕微鏡的形質が非常に異なる (その他掲載種) Mycena viscosa Maire 【よく似た種との区別】 Mycena epipterygia(ナメアシタケ) 本種より柄表皮末端細胞が長い (その他掲載種) Mycena simia Kühner (その他掲載種) Mycena epipterygia (Scopoli) Gray ナメアシタケ (その他掲載種) Mycena austera Aronsen 【よく似た種との区別】 Mycena parca ノルウェーに分布する 本種と異なり傘表皮菌糸が分枝せず大型の末端細胞を欠く 本種と異なり柄表皮菌糸が平滑で、ごく少数の狭棍棒形平滑の末端細胞を含む Mycena leptocephala 本種より傘が褐色を帯びる 本種と異なり柄表面が通常顕著な粉状 本種と異なり縁シスチジアが不稔の帯をなす 本種と異なり傘表皮に大型の末端細胞を欠く 本種と異なり柄表皮菌糸が平滑 本種と異なり柄シスチジアが通常非常に膨大し、異なる形状をなす Mycena aetites 生息環境が同一 子実体が暗色 本種と異なり子実体の臭いがやや酸っぱいか腐敗臭だが亜硝酸臭はない 本種と異なり縁シスチジアが不稔の帯をなす 本種と異なり縁シスチジアが非常に多様な形状をとり、しばしば僅かに粗い突起を有するか頸部が分岐する 本種と異なり傘表皮に大型の膨大した末端細胞を欠く 本種より柄表皮菌糸が密な突起で覆われ、末端細胞が様々な形で分岐する (その他掲載種) Mycena parca Aronsen 【よく似た種との区別】 Mycena leptocephala 肉眼的形態が類似している(顕微鏡的形質のみで識別される) 本種と異なり柄が明瞭に無毛という特徴を欠く 本種と異なり大型瓶形の縁シスチジアが稀にしか見られない 本種と異なり傘表皮菌糸が分枝せずゼラチン化傾向がないという特徴を欠く 本種と異なり柄表皮菌糸の末端細胞が少数で比較的幅狭いという特徴を欠く (その他掲載種) Phloeomana atropapillata (Kühner & Maire) Aronsen & Læssøe