2016年4月17日 (仮訳)Microdochium、Monographella、およびIdriella属の分類学的・系統学的再検討 Hernandez–Restrepo, M., Groenewald, JZ. & Crous, P., 2015. Taxonomic and phylogenetic re-evaluation of Microdochium, Monographella and Idriella. Persoonia. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/nhn/pimj/pre-prints/content-nbc_persoonia_0327 [Accessed April 17, 2016]. 【R3-02843】2016/04/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Microdochium、Monographella、およびIdriellaの3属について形態学的検討および分子系統解析を実施した。 新科および4新属 (Microdochiella、Idriellopsis、Neoidriella、Paraidriella) を提唱した。 Microdochium citrinidiscumなど6新種を記載し、本属についてMi. albescensなど6件の新組み合わせを提唱した。 (新組み合わせ) Microdochiella fusarioides (D.C. Harris) Hern.-Restr. & Crous 語源…(属名)Microdochium属類似の 旧名:Microdochium fusarioides D.C. Harris (新組み合わせ) Ephelis tripsaci (D. Mulder & Arx) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Microdochium tripsaci D. Mulder & Arx 【よく似た種との区別】 Ephelis japonica ITS領域の塩基配列が類似している(類似度99%) 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が広い Ephelis oryzae nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 ITS領域の塩基配列が類似している(類似度99%) 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が広い (新組み合わせ) Paramicrodochium gracile (Mouch. & Samson) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Microdochium gracile Mouch. & Samson 【よく似た種との区別】 Phomatospora bellaminuta nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり有性世代が知られている 本種と異なり無性世代が知られていない nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Microdochium albescens (Thüm.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Metasphaeria albescens Thüm. 【よく似た種との区別】 Microdochium seminicola 同じイネ科植物を宿主とする 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコートジボワールなどではなくスイスおよびカナダに分布する 本種と異なりイネなどではなくオオムギ、コムギ、トウモロコシを宿主とする 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種より子嚢の最大長が短い 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1-3(-5)ではなく0-3 本種より分生子形成細胞が短い 本種と異なり分生子形成細胞が類円筒形、樽形、倒洋梨形ではなくアンプル形~瓶形 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が僅かに~強く屈曲する鎌形ではなく円筒形~紡錘形の直線状 本種と異なり分生子の隔壁数が0-1(-3)ではなく(0-)3(-5) ITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Peru, Ucayali, Yarinacocha, Isla de Amor (新種) Microdochium citrinidiscum Hern.-Restr. & Crous 語源…オレンジの盤の(コロニーがオレンジの断面に似ることから) 【よく似た種との区別】 Microdochium sorghi nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり培養下で菌核を形成する 本種と異なり分生子柄がシンポジオ状ではなくシンポジオ状で時に貫生伸長する 本種より分生子形成細胞が短い 本種より分生子形成細胞の幅が広い 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が円筒形、棍棒形、倒卵形ではなく糸状、狭い針状紡錘形、倒棍棒形 本種と異なり分生子の隔壁数が0-3ではなく最大10 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Colombia (新種) Microdochium colombiense Hern.-Restr. & Crous 語源…コロンビア産の 【よく似た種との区別】 Microdochium nivale 分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子柄がアンプル形または円筒形ではなく類円筒形、樽形、倒洋梨形 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が三日月形、紡錘形、ソーセージ形、腎臓形ではなく鎌形 本種と異なり分生子の隔壁数が0(-1)ではなく3(-7) nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Microdochium majus 分生子形成細胞のサイズの範囲が重なる nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が三日月形、紡錘形、ソーセージ形、腎臓形ではなく鎌形 本種と異なり分生子の隔壁数が0(-1)ではなく3(-10) nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Microdochium neoqueenslandicum 分生子形成様式が多出芽型 分生子のサイズの範囲が重なる 分生子の隔壁数が0(-1) 12-24°Cでの生長速度が類似している nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子形成細胞が短い 本種より30°Cでの生長が速い nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Microdochium consociatum (Rehm) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Leptosphaeria consociata Rehm UK (新種) Microdochium fisheri Hern.-Restr. & Crous 語源…採集者のP.J. Fisher氏に献名 【よく似た種との区別】 Arthrobotrys foliicola 分生子が無色 本種と異なり分生子柄が無色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子柄が先細りになるのではなく節状に伸長する 本種と異なり分生子形成細胞が小歯状ではなく膨大する 本種と異なり分生子が集まると鮭肉色ではなく淡褐色 本種と異なり分生子の隔壁が無色ではなく褐色に着色する Microdochium lycopodinum nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Microdochium fusariisporum (Ellis & Everh.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Monographella fusariispora (Ellis & Everh.) M.E. Barr (基礎異名はRhopographus fusariisporus Ellis & Everh.) (新組み合わせ) Microdochium lycopodinum (Jaklitsch, Siepe & Voglmayr) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Monographella lycopodina Jaklitsch 【よく似た種との区別】 Microdochium phragmitis nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Microdochium fisheri nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Microdochium maydis (E. Müll. & Samuels) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Monographella maydis E. Müll. & Samuels 【よく似た種との区別】 Microdochium seminicola 同じトウモロコシ、コムギ、オオムギを宿主とする 本種と異なりエンバクやセイヨウアブラナなどを宿主とするという特徴を欠く 本種と異なり宿主の葉ではなく穀粒に生じる 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1-3ではなく0-3 本種より分生子形成細胞のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成細胞が樽形~アンプル形ではなくアンプル形~瓶形 本種より分生子のサイズが大きい 本種と異なり分生子が円筒形~僅かに棍棒形でほとんどの場合屈曲するのではなく円筒形~紡錘形で直線状~屈曲する 本種と異なり分生子の隔壁数が3-9ではなく3(-5) New ZeaLand, Waihi, Waihi Golf Club (新種) Microdochium neoqueenslandicum Hern.-Restr. & Crous 語源…新しいMicrodochium queenslandicum 【よく似た種との区別】 Microdochium queenslandicum 本種と異なりニュージーランドおよびオランダではなくオーストラリアに分布する 本種と異なりヌカボ属およびイグサ属植物ではなく森林土壌試料から採集される 本種より分生子形成細胞のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形、瓶形、類円筒形ではなくアンプル形 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子が三日月形、ソーセージ形で屈曲するのではなく三日月形 本種と異なり分生子の隔壁数が0(-1)ではなく0 (新組み合わせ) Microdochium opuntiae (Ellis & Everh.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Monographella opuntiae (Ellis & Everh.) Arx (基礎異名はSphaerella opuntiae Ellis & Everh.) (その他掲載種) Microdochium phragmitis Syd. 【よく似た種との区別】 Microdochium lycopodium nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される SwitzerLand, Reckenholz (新種) Microdochium seminicola Hern.-Restr., Seifert, Clear & B. Dorn 語源…種子に生息する 【よく似た種との区別】 Microdochium albescens 同じイネ科植物を宿主とする 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスイスおよびカナダではなくコートジボワールなどに分布する 本種と異なりオオムギ、コムギ、トウモロコシなどではなくイネなどを宿主とする 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種より子嚢の最大長が長い 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-3ではなく1-3(-5) 本種より分生子形成細胞が長い 本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形~瓶形ではなく類円筒形、樽形、倒洋梨形 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が円筒形~紡錘形の直線状ではなく僅かに~強く屈曲する鎌形 本種と異なり分生子の隔壁数が(0-)3(-5)ではなく(0-)1(-3) nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Microdochium maydis 同じトウモロコシ、コムギ、オオムギを宿主とする 本種と異なりエンバクやセイヨウアブラナなどを宿主とする 本種と異なり宿主の穀粒ではなく葉に生じる 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種より子嚢のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-3ではなく1-3 本種より分生子形成細胞のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成細胞がアンプル形~瓶形ではなく樽形~アンプル形 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が円筒形~紡錘形で直線状~屈曲するのではなく円筒形~僅かに棍棒形でほとんどの場合屈曲する 本種と異なり分生子の隔壁数が3(-5)ではなく3-9 (新組み合わせ) Microdochium stevensonii (Petr.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Monographella stevensonii (Petr.) Arx (基礎異名はGriphosphaerella stevensonii Petr.) (新種) Microdochium trichocladiopsis Hern.-Restr. & Crous 語源…Trichocladium属類似の(分生子の形態から) ※本種のタイプ標本の採集地は不明である。 【よく似た種との区別】 Microdochium tainanensis 宿主の根から分離される 分生子の隔壁数が0-1 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりコムギではなくサトウキビなどを宿主とする 本種より分生子形成細胞が短い 本種と異なり分生子形成細胞が棍棒形~円筒形ではなくアンプル形~円筒形 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり分生子が紡錘形~長楕円形ではなく三日月形 本種と異なり厚壁胞子の隔壁数が最大5ではなく0 nrLSUおよびITS+nrLSU+チューブリン+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cuba (新種) Selenodriella cubensis Hern.-Restr. & Crous 語源…キューバ産の 【よく似た種との区別】 Selenodriella fertilis nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり分生子形成細胞が分生子柄の頂部ではなく中ほどに生じる 本種と異なり分生子の両端が尖るのではなく基部が平らで頂部が丸い nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Castanediella couratarii (C. Ram) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Idriella couratarii C. Ram 【よく似た種との区別】 Castanediella cagnizarii ブラジルに分布する nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Idriellopsis uncinospora (R.F. Castañeda & W.B. Kendr.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Idriella uncinospora R.F. Castañeda & W.B. Kendr. 語源…(属名)Idriella属類似の (新組み合わせ) Neoidriella desertorum (Nicot & Mouch.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Idriella desertorum Nicot & Mouch. 語源…(属名)新しいIdriella属 (新組み合わせ) Paraidriella jambosae (R.F. Castañeda & W.B. Kendr.) Hern.-Restr. & Crous 旧名:Idriella jambosae R.F. Castañeda & W.B. Kendr. 語源…(属名)Idriella属類似の