2020年4月23日 (仮訳)ヨーロッパ、特にギリシャ産のLactarius属Russularia亜属のマクロシスチジアを欠く分類群における分類学的関係 Triantafyllou, M. et al., 2015. Taxonomic relationships among non-macrocystidiate taxa of Lactarius subg. Russularia from Europe with special reference to species from Greece. Mycological Progress. Available at: https://www.infona.pl/resource/bwmeta1.element.springer-doi-10_1007-S11557-015-1101-8 [Accessed April 23, 2020] 【R3-07253】2020/4/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Lactarius atlanticus、L. serifluus、およびL. subumbonatusと同定されていた主にギリシャ産の標本の形態学的検討および分子系統解析を実施した。 L. atlanticusとL. subumbonatusが明瞭に識別可能であり、特に担子胞子の形状と装飾の丈が識別に有用であることを見出した。 L. serifluusとL. subumbonatusの形態に明瞭な境界を見出せず、後者を前者のシノニムとした。 (その他掲載種) Lactarius atlanticus Bon 【よく似た種との区別】 Lactarius serifluus ギリシャに分布する 本種より担子胞子の装飾の丈が高い 本種と異なり担子胞子が球形~類球形で稀に広楕円形なのではなく類球形~広楕円形で稀に球形または楕円形 本種よりパラシスチジアの幅が広い 本種と異なりパラシスチジアがほとんどの場合不規則な円筒形、屈曲形、稀に棍棒形なのではなく円筒状屈曲形~倒卵状(風船形)など多様 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクラスターA2ではなくA1に含まれる) (その他掲載種) Lactarius serifluus (DC.) Fr. 【よく似た種との区別】 Lactarius atlanticus ギリシャに分布する 本種より担子胞子の装飾の丈が低い 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形で稀に球形または楕円形なのではなく球形~類球形で稀に広楕円形 本種よりパラシスチジアの幅が狭い 本種と異なりパラシスチジアが円筒状屈曲形~倒卵状(風船形)など多様なのではなくほとんどの場合不規則な円筒形、屈曲形、稀に棍棒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(サブクラスターA1ではなくA2に含まれる) Lactarius rubidus 担子胞子の装飾が不完全~ほぼ完全な網目状 マクロシスチジアを欠く 傘表皮の構造が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じサブクラスターA1に含まれる) 本種と異なりヨーロッパではなく北米などに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Lactarius pasohensis 担子胞子の装飾が不完全~ほぼ完全な網目状 マクロシスチジアを欠く 傘表皮の構造が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じサブクラスターA1に含まれる) 本種と異なりヨーロッパではなく東南アジアなどに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される