2018年10月30日 (仮訳)北米産Inocybe geophyllaグループ:I. lilacina周辺の淡紫色の種の改訂 Matheny, PB. & Swenie, RA. 2018. The Inocybe geophylla group in North America: a revision of the lilac species surrounding I. lilacina. Mycologia. Available at: https://doi.org/10.1080/00275514.2018.1469880 [Accessed October 30, 2018] 【R3-05629】2018/10/30投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Inocybe geophyllaグループを対象に分子系統解析を実施し、全ての淡紫色の種が単系統群を形成しないことを示した。 北米産のI. ionocephalaおよびI. sublilacinaを新種記載し、I. lilacinaをホロタイプ標本に基づき再定義した。 北米産I. lilacinaサブグループの検索表を掲載した。 USA, California, Mendocino Woodlands Camp area (新種) Inocybe ionocephala Matheny 語源…紫色の頭(傘)の(傘縁部の色から) 【よく似た種との区別】 Inocybe lilacina 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカリフォルニア州ではなく北米東部に分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種ほど子実体ががっしりとしていない 本種より傘が淡紫色に強く着色する 本種より柄の幅が狭い 本種と異なり柄およびその基部が白色ではなく淡紫色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe pallidicremea 米国に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカリフォルニア州ではなく北米北部および西部に分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種ほど子実体ががっしりとしていない 本種より傘が淡紫色に強く着色する 本種より柄の幅が狭い 本種と異なり柄およびその基部が白色ではなく淡紫色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe sublilacina 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカリフォルニア州ではなくカナダ東部およびロッキー山脈に分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種ほど子実体ががっしりとしていない 本種より傘が淡紫色に強く着色する 本種より柄の幅が狭い 本種と異なり柄およびその基部が白色ではなく淡紫色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, Colorado, Routt Co., Keystone, Montezuma Rd. (新種) Inocybe sublilacina Matheny & A. Voitk 語源…類淡紫色の(I. lilacinaと形態が類似することから) 【よく似た種との区別】 Inocybe lilacina 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダ東部およびロッキー山脈ではなく北米東部に分布する 本種と異なり傘中央部が退色して黄色~褐色になるのではなく常に暗紫色 本種より柄頂部の幅が狭い nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe pallidicremea 北米に分布する 北米に分布する 子実体が退色すると淡紫色が失われる nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダ東部およびロッキー山脈ではなく北米北部および西部に分布する 本種より担子胞子の平均サイズが僅かに小さい 本種と異なり担子胞子がしばしば楕円形に近いのではなく扁桃形 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe ionocephala 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダ東部およびロッキー山脈ではなくカリフォルニア州に分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より子実体ががっしりとしている 本種ほど傘が淡紫色に強く着色しない 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄およびその基部が淡紫色ではなく白色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Inocybe pallidicremea Grund & D.E. Stuntz 【よく似た種との区別】 Inocybe lilacina 北米に分布する 形態的に類似している(この種と解釈されてきた) nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種よりずっと発生頻度が低い 本種と異なり北米北部および西部ではなく北米東部に分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より子実体が強く暗紫色に着色する 本種と異なり傘中央部が退色して黄色~褐色になるのではなく常に暗紫色 本種より柄頂部の幅が狭い nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe ionocephala 米国に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北米北部および西部ではなくカリフォルニア州に分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より子実体ががっしりとしている 本種ほど傘が淡紫色に強く着色しない 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄およびその基部が淡紫色ではなく白色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe sublilacina 北米に分布する 子実体が退色すると淡紫色が失われる nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北米北部および西部ではなくカナダ東部およびロッキー山脈に分布する 本種より担子胞子の平均サイズが僅かに大きい 本種と異なり担子胞子が扁桃形ではなくしばしば楕円形に近い nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Inocybe lilacina (Peck) Kauffman 【よく似た種との区別】 Inocybe pallidicremea 北米に分布する 形態的に類似している(本種と解釈されてきた) nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種よりずっと発生頻度が高い 本種と異なり北米東部ではなく北米北部および西部に分布する 本種より子実体のサイズが小さい 本種ほど子実体が強く暗紫色に着色しない 本種と異なり傘中央部が常に暗紫色なのではなく退色して黄色~褐色になる 本種より柄頂部の幅が広い nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe sublilacina 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北米東部ではなくカナダ東部およびロッキー山脈に分布する 本種と異なり傘中央部が常に暗紫色なのではなく退色して黄色~褐色になる 本種より柄頂部の幅が広い nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe ionocephala 北米に分布する nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北米東部ではなくカリフォルニア州に分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より子実体ががっしりとしている 本種ほど傘が淡紫色に強く着色しない 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄およびその基部が淡紫色ではなく白色 nrLSU+rpb2およびITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される