2023年4月5日 (仮訳)マツ由来のLeptographium属3新種 Jacobs, K. et al., 2000. Three new species of Leptographium from pine. Mycological Research. Available at: https://www.fabinet.up.ac.za/publication/pdfs/449-2001_jacobs_wingfield_uzunovic_frisullo_mycol_res.pdf [Accessed April 5, 2023] 【R3-10485】2023/4/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 過去20年間で世界各地でLeptographium procerumと同定された分離菌株を再検討した。 その結果を基に形態学的に異なる4グループを特定し、うち3グループはL. procerumとは、コロニーに同心円模様がない点や分生子柄の長さなどが異なっていた。 それぞれイングランド、イタリア、ニュージーランドで見出されたL. alethinum、L. pityophilum、およびL. euphyesの3新種を記載した。 Magna Britannia, Suffolk, Thetford (新種) Leptographium alethinum K. Jacobs, M.J. Wingf. & Uzunovic 語源…真の(分生子柄がよく発達することから) 【よく似た種との区別】 Leptographium douglasii 本種より分生子柄がかなり短い 本種より分生子柄の一次枝が短い 本種と異なり分生子柄に仮根を有するのではなく欠く Leptographium procerum イギリスに分布する 形態的に類似している(この種に誤同定されてきた) 本種と異なりポーランド、南アフリカ、米国、イタリア、ノルウェー、ユーゴスラビア、フランス、ニュージーランド、カナダなどに分布する 本種と異なりコロニーに同心円模様をあらわす Italia, Potenza (Rossellino area) (新種) Leptographium pityophilum K. Jacobs, M.J. Wingf. & Frisullo 語源…松を好む 【よく似た種との区別】 Leptographium procerum イタリアに分布する 形態的に類似している(この種に誤同定されてきた) 本種と異なりポーランド、南アフリカ、米国、イギリス、ノルウェー、ユーゴスラビア、フランス、ニュージーランド、カナダなどに分布する 本種と異なり分生子柄の一次枝の本数が2-5ではなく2-3 本種と異なり分生子柄の一次枝で中央の1本が他の2倍なのではなく同長 本種と異なり分生子柄に仮根を欠くのではなく有する 本種と異なりコロニーに同心円模様をあらわす Leptographium wageneri 分生子柄の一次枝の配列が類似している 本種と異なり生育適温が20°Cではなく15°C Leptographium serpens 同じPinus nigraを宿主とする 形態的に類似している(誤って同種とされてきた可能性がある) 分生子柄の一次枝の配列が類似している 本種より分生子柄が長い 本種と異なり分生子柄に仮根を欠くのではなく有する 本種と異なり菌糸が直線状で屈曲しないのではなく顕著に蛇行する Novae Zelandiae, Gwavas State Forest (新種) Leptographium euphyes K. Jacobs & M.J. Wingf. 語源…格好のよい(分生子柄の形状から) 【よく似た種との区別】 Leptographium procerum 同所的に分布する(ニュージーランド) 同じPinus strobusを宿主とする 形態的に類似している(この種に誤同定されてきた) 分生子柄に仮根を有する 分生子のサイズが類似している 分生子の形状が類似している 本種と異なりポーランド、南アフリカ、米国、イギリス、ノルウェー、ユーゴスラビア、フランス、イタリア、カナダなどに分布する 本種より分生子柄が長い 本種と異なり分生子柄ががっしりとしているという特徴を欠く 本種と異なりコロニーに同心円模様をあらわす Ophiostoma grandifoliae アナモルフの形態が類似している 本種と異なりニュージーランドではなく米国などに分布する 本種と異なりマツ属ではなくブナ属樹木などを宿主とする 本種と異なり有性世代が知られている 本種ほど分生子形成構造が複雑でない 本種より分生子のサイズが小さい