2023年11月20日 (仮訳)セルビア産の新種Tricholoma punctatum Lukić, N., Čapelja, E., Karaman, M. 2022. Tricholoma punctatum sp. nov. from Serbia. Mycotaxon. Available at: https://mycotaxon.com/resources/137-4/137-4_737lukical22-026.pdf [Accessed November 20, 2023] 【R3-11170】2023/11/20投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ セルビアで採集された菌を検討し、Tricholoma punctatumとして新種記載した。 本種は傘表面にほぼ黒色のしばしば隆起した点が1-3つの環紋をなし、傘の形状が裂片状になり、襞が顕著に湾生し、柄表面が繊維状であることなどで特徴づけられた。 Tricholoma属Atrosquamosa節の検索表を掲載した。 Serbia, Šumadija, Kragujevac, ‘Memorial complex of Sumarice’ (新種) Tricholoma punctatum Lukić 語源…点状の(傘表面の性状から) 【よく似た種との区別】 Tricholoma squarrulosum 同じAtrosquamosa節に含まれる ヨーロッパに分布する 落葉樹林に生息する 柄基部が赤変しない 柄表面がより暗色の繊維に密に覆われる ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり傘表面が顕著な小鱗片状で幼時縁部が羊毛状なのではなく明瞭なより暗色の斑点が2つの環紋をなす 本種と異なり柄表面が灰色繊維状ではなく顕著な帯黒色の小鱗片状 本種と子実体の臭いが異なる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子の形状が細長い ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tricholoma rufenum 傘表面の性状が類似している 本種と異なり傘表面に黒い隆起した点を有するのではなく平滑で光沢があり、滴状の斑点をあらわし僅かに脂っぽい 本種と異なり柄が白色 本種より担子胞子のサイズが大きい Tricholoma viridilutescens ヨーロッパに分布する 本種と異なり傘表面に黒い隆起した点を有するのではなく平滑な滴状の点状 Tricholoma scalpturatum var. atrocinctum 傘の表面性状が類似することがある Tricholoma orirubens(ケショウシメジ) 同じAtrosquamosa節に含まれる ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり襞が主に成熟すると赤変する 本種と異なり柄が白色 本種と異なり柄基部の菌糸体が帯緑黄色 本種と異なり子実体が非切断時甘い臭いを発する 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種より担子胞子の形状が細長い ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tricholoma atrosquamosum(クロゲシメジ) 同じAtrosquamosa節に含まれる ヨーロッパに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり北米やオランダにおける分布が知られている 本種と異なり傘が暗灰色~黒色 本種と異なり襞に帯黒色の斑点をあらわす 本種と異なり柄が白色 本種と異なり柄表面に光沢があり基部に帯黒色の羊毛状鱗片または緑色か赤色の斑点をあらわす 本種と異なり子実体にコショウ臭がある 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子の形状が細長い ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tricholoma scalpturatum 本種寄り子実体のサイズが小さい 本種と異なり襞が黄変する 本種と異なり柄が白色または灰色 本種と異なり柄表面が繊維状ではなく平滑で時にクモの巣状のつば状領域を有する 本種より担子胞子の形状が細長い