2020年2月15日 (仮訳)糞虫の一種、Heliocopris bucephalusに関連するウレアーゼ陰性担子菌酵母の新種、Trichosporon heliocopridis Kunthiphun, S. et al., 2016. Trichosporon heliocopridis sp. nov., a urease-negative basidiomycetous yeast associated with dung beetles (Heliocopris bucephalus Fabricius). International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology. Available at: https://www.microbiologyresearch.org/content/journal/ijsem/10.1099/ijsem.0.000850 [Accessed February 15, 2020] 【R3-07049】2020/2/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイにおいて甲虫の一種、Heliocopris bucephalusから分離された酵母を検討し、Trichosporon heliocopridisとして新種記載した。 本種は表面殺菌し破砕した虫体から分離された96菌株のうち、PCRフィンガープリンティングにより特定された主要なグループに基づいて記載された。 本種はほとんどの担子菌酵母が有する尿素の加水分解能を欠く点が特殊であり、Trichosporon属では初の例となった。 Chiang rai, Thailand (新種) Trichosporon heliocopridis Kunthiphun, Endoh, Takashima, Ohkuma, Tanasupawat & Akaracharanya 語源…Heliocopris属の 【よく似た種との区別】 Trichosporon brassicae 37°Cで生育可能 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁(同じbrassicaeクレードに含まれる) 本種と異なりサリシンを資化不能 本種と異なりウレアーゼ試験陰性ではなく陽性 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichosporon montevideense ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁(同じbrassicaeクレードに含まれる) 本種と異なりセロビオース、ラクトース、メチル-α-D-グルコシドを資化可能 本種と異なりウレアーゼ試験陰性ではなく陽性 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichosporon domesticum 37°Cで生育可能 本種と異なりセロビオース、ラクトース、メレジトース、メチル-α-D-グルコシドを資化可能 本種と異なりウレアーゼ試験陰性ではなく陽性 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichosporon siamense タイに分布する ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁(同じbrassicaeクレードに含まれる) 本種と異なり虫体ではなく虫糞などから分離される 本種と異なりセロビオース、ラクトース、メレジトース、リビトール、L-ラムノース、メチル-α-D-グルコシドを資化可能 本種と異なりサリシンを資化不能 本種と異なり37°Cで生育不能 本種と異なりウレアーゼ試験陰性ではなく陽性 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trichosporon scarabaeorum 同じフンコロガシ類の甲虫から分離される ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁(同じbrassicaeクレードに含まれる) 本種と異なりセロビオース、ラクトース、リビトールを資化可能 本種と異なりサリシンを資化不能 本種と異なり37°Cで生育不能 本種と異なりウレアーゼ試験陰性ではなく陽性 ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される