2024年5月25日 (仮訳)形態形質および系統学的根拠に基づくトルコ産のInocybe属2新種 Kaygusuz, O. et al. 2024. Two new species of Inocybe (Inocybaceae: Agaricomycetes) from Turkey based on morphological characteristics and phylogenetic evidence. Turkish Journal of Botany. Available at: https://journals.tubitak.gov.tr/botany/vol48/iss3/3 [Accessed May 25, 2024] 【R3-11732】2024/5/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ トルコにおいてレバノンスギの樹下に発生したInocybe pseudogeophyllaとI. succineaの2新種を記載した。 前者はI. geophyllaに類似し、傘が類白色、端子胞子が扁桃形であることなどで特徴づけられた。 後者は傘がほとんどの場合藁色で平滑、担子胞子が楕円形であることなどで特徴づけられた。 Türkiye. Isparta Province, Şarkikaraağaç District, in Kızıldağ National Park (新種) Inocybe pseudogeophylla Kaygusuz, Bandini, Knudsen & M. Piepenbr. 語源…偽のInocybe geophylla(形態的に類似することから) 【よく似た種との区別】 Inocybe geophylla(シロトマヤタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくカナダなどに分布する 本種と異なりレバノンスギではなく別の植物を宿主とする 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子頂部が鈍頭 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe posterula ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくドイツなどに分布する 本種と異なり傘中央部が橙色または帯褐色でない 本種より担子胞子の平均長が短い 本種と異なり担子胞子が長楕円形 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe sambucella ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなく米国などに分布する 本種より通常温暖な気候の地域に生息する 本種と異なり塩基性土壌ではなく酸性土壌に生じる 本種より担子胞子が長い 本種より子実層シスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe fuscodisca(ナカグロアセタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなく米国などに分布する 本種と異なり傘が淡色 本種と異なり傘表面が帯黒褐色の繊維状 本種と異なり子実体に栗の花のような臭いがある 本種より担子胞子が短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe cygnea 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくオーストリアなどに分布する 本種より通常温暖な気候の地域に生息する 本種と異なり被膜を伴う 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子の頂部が鈍頭 本種より子実層シスチジアが短い 本種よりシスチジアが通常薄壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe elysii 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくオーストリアなどに分布する 本種と異なり亜高山帯または亜寒帯に生息する 本種と異なり塩基性土壌ではなく酸性土壌に生じる 本種より傘が通常帯黄色でしばしば金色または淡黄褐色または帯桃色である 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子頂部が鈍頭 本種より子実層シスチジアが短い 本種と異なり子実層シスチジアがほとんどの場合かなり便腹形で(類)小嚢形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe huijsmanii 形態的に類似している 本種より通常温暖な気候の地域に生息する 本種と異なりレバノンスギではなく広葉樹を宿主とする 本種より子実体のサイズが通常小さい 本種ほど傘表面がしばしば平滑でない 本種より担子胞子が短い 本種より子実層シスチジアが短い Inocybe jacobssonii 形態的に類似している 本種より子実体がしっかりとしている 本種と異なり傘がしばしば2色からなる 本種と異なり傘表面がしばしば強く小区画状に”diffracted”になる 本種より担子胞子が短い 本種より子実層シスチジアが短い Inocybe nivea 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくノルウェーなどに分布する 本種と異なり山地~高山帯に生息する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子頂部が(やや)鈍頭 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe oloris 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくドイツなどに分布する 本種と異なり(亜)高山帯に生息する 本種と異なり子実体に類白色の被膜を豊富に伴う 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子頂部が通常鈍頭 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe orionis 形態的に類似している 本種と異なりレバノンスギではなく広葉樹を宿主とする 本種より傘中央部がしばしばより濃い”blurred orange”または橙色または帯灰色~帯褐色 本種より担子胞子が短い 本種より子実層シスチジアがずっと短い Inocybe udicola 形態的に類似している 本種と異なり”midboreal”帯に生息する 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子頂部が通常(やや)鈍頭 本種より子実層シスチジアがずっと短い Inocybe succinea トルコに分布する レバノンスギの樹下に発生する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子頂部が典型的にはやや尖るという特徴を欠く 本種より子実層シスチジアが短い 本種と異なり子実層シスチジア頂部が通常偽頭状 本種と異なり子実層シスチジア頂部がしばしば急に厚壁になるという特徴を欠く ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Türkiye. Isparta Province, Şarkikaraağaç District, in Kızıldağ National Park (新種) Inocybe succinea Kaygusuz, Bandini, Knudsen & M. Piepenbr. 語源…琥珀色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Inocybe viscida トルコに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面が平滑ではなく典型的には粘性を有する 本種より担子胞子が短い 本種より子実層シスチジアが長い 本種より柄シスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe pseudogeophylla トルコに分布する レバノンスギの樹下に発生する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子頂部が典型的にはやや尖る 本種より子実層シスチジアが長い 本種と異なり子実層シスチジア頂部が通常偽頭状でない 本種と異なり子実層シスチジア頂部がしばしば急に厚壁になる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe cygnea ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくオーストリアなどに分布する 本種と異なり被膜を有する 本種より担子胞子が顕著に短い 本種より子実層シスチジアの幅が狭い 本種と異なり子実層シスチジアの頂部が通常偽頭状でない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe elysii ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくオーストリアなどに分布する 本種と異なり亜高山帯または亜寒帯に生息する 本種と異なり酸性土壌に生じる 本種より傘が明色のことが多く、時に金色または淡い帯桃色である 本種より担子胞子が顕著に短い 本種より担子胞子の幅が広い 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種と異なり子実層シスチジアがほとんどの場合かなり便腹形の(類)小嚢形である ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe geophylla(シロトマヤタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくカナダ、オーストリアなどに分布する 本種より温暖な気候の地域に生息する 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種より子実層シスチジアの幅が広い 本種と異なり子実層シスチジア頂部が通常偽頭状でない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe nivea ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくノルウェーなどに分布する 本種と異なり山地~高山帯に生息する 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり子実体に類白色の被膜を伴う 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり傘中央部が橙色を帯びる 本種より子実層シスチジアの幅が広い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe oloris ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくドイツなどに分布する 本種と異なり(亜)高山帯に生息する 本種と異なり子実体に類白色の被膜を伴う 本種より担子胞子が短い 本種より子実層シスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe posterula ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなくドイツなどに分布する 本種と異なり傘中央部が通常橙色を帯びない 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子が長楕円形でしばしば頂部が(やや)尖る 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe sambucella ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりトルコではなく米国などに分布する 本種より通常温暖な気候の地域に生息する 本種より酸性の土壌に生じる 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体に類白色の被膜を伴う 本種より傘のサイズが大きい 本種より担子胞子が顕著に短い 本種より子実層シスチジアが短い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Inocybe orionis 形態的にやや類似している 本種と異なりレバノンスギではなく広葉樹を宿主とする 本種より傘中央部が濃い”blurred orange”、橙色または帯灰色~帯褐色である 本種と異なり被膜が類白色 本種より担子胞子が顕著に短い 本種より柄シスチジアが短い Inocybe udicola 形態的にやや類似している 本種と異なり”midboreal zone”に生息する 本種より担子胞子が短い 本種より柄シスチジアが長い Inocybe huijsmanii 本種より温暖な気候の地域に生息する 本種と異なりレバノンスギではなく広葉樹を宿主とする 本種より子実体のサイズが通常小さい 本種ほど傘表面が平滑でない 本種と異なり柄頂部付近が帯桃淡紫色である 本種より担子胞子が短い Inocybe jacobssonii 本種より子実体がしっかりとしている 本種と異なり傘がしばしば2色からなる 本種と異なり傘表面がしばしば強く小区画状に”diffracted”になる 本種より担子胞子が顕著に短い 本種より子実層シスチジアが長い 本種より子実層シスチジアの幅が狭い 本種より柄シスチジアが長い