(仮訳)チリ産のPhaeohelotium属2新種およびそれらの推定される外生菌根菌としての性質
Grupe II, AC. et al. 2022. Two new species of Phaeohelotium (Leotiomycetes: Helotiaceae) from Chile and their putative ectomycorrhizal status. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://www.ingentaconnect.com/content/wfbi/fuse/2022/00000010/00000001/art00011 [Accessed September 7, 2025] 【R3-13145】2025/9/7投稿

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3行まとめ

チリ、ロス・ラゴス州のナンキョクブナ林の地上に発生した2種の菌を検討し、Phaeohelotium maiusaurantiumおよびPh. pallidumの2新種を記載した。
分子系統解析により、本属内に腐生菌と推定される系統群と外生菌根菌と推定される系統群の2つのサブクレードが存在することが明らかになった。
両新種は土壌という基質と系統解析の結果から、外生菌根菌サブクレードに属すると考えられた。
Chile, Los Lagos Region, Vicente Perez Rosales National Park

(新種)

Phaeohelotium maiusaurantium A. Grupe, A. Weier, C.A. Quandt & M.E. Sm.
語源…比較的大きな橙色の(子嚢盤のサイズと色から)
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【よく似た種との区別】
Phaeohelotium pallidum
チリに分布する
地上に発生する
同じナンキョクブナ属樹木と関係を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢盤が淡橙色ではなく淡灰色
本種より子嚢が短い
本種より子嚢胞子が短い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium castaneum
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種より子嚢盤のサイズが小さい
本種と異なり子嚢盤が淡橙色ではなく汚れた栗色
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium nothofagi
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種と異なり子嚢盤の色が淡橙色ではなくクリーム色または淡黄色
本種より子嚢が短い
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium recurvum
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種より子嚢が短い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Chile, Los Lagos Region, Puyehue National Park

(新種)

Phaeohelotium pallidum A. Grupe, A. Weier, C.A. Quandt & M.E. Sm.
語源…淡色の(子嚢盤の新鮮時の色から)
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【よく似た種との区別】
Phaeohelotium maiusaurantium
チリに分布する
地上に発生する
同じナンキョクブナ属樹木と関係を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢盤が淡灰色ではなく淡橙色
本種より子嚢が長い
本種より子嚢胞子が長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium castaneum
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種と異なり子嚢盤の色が淡灰色ではなく汚れた栗色
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium nothofagi
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくアルゼンチンなどに分布する
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種と異なり子嚢盤の色が淡灰色ではなくクリーム色または淡黄色
本種より子嚢が短い
本種と異なり子嚢がアミロイドではなく非アミロイド
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium recurvum
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なり外生菌根性ではなく腐生菌
本種より子嚢が短い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium confusum
同じナンキョクブナ属樹木と関係を持つ
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくニュージーランドに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Phaeohelotium baileyanum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチリではなくオーストラリアに分布する
本種と異なりナンキョクブナ属ではなくユーカリ属樹木と関係を持つ
本種と異なり子嚢胞子が常に無色なのではなくしばしば褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Phaeohelotium pateriforme (Cooke) P.R. Johnst.
旧名:Helotium pateriforme Cooke
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(新組み合わせ)

Phaeohelotium tasmanicum (Rodway) P.R. Johnst.
旧名:Helotium tasmanicum Rodway
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