2024年8月12日 (仮訳)中国産のSarcomyxa属2新種 Cai, Q. et al. 2023. Two new species of Sarcomyxa (Agaricales) from China. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-023-01883-8 [Accessed August 12, 2024] 【R3-11970】2024/8/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からSarcomyxa baishanzuensisとS. ochraceaの2新種を記載した。 前者は傘が帯紫黄色~紫色で縁シスチジアが棍棒形、側シスチジアが棍棒形~ほぼ紡錘形であり、後者は傘が帯褐黄色で縁シスチジアが棍棒形、側シスチジアが類紡錘形であることなどで特徴づけられた。 既知の本属菌の検索表を掲載した。 中国浙江省麗水市慶元県百山祖国家森林公園 (新種) Sarcomyxa baishanzuensis W.F. Lin, Y. Zhou & Zhu L. Yang 語源…百山祖産の 【よく似た種との区別】 Sarcomyxa serotina(オソムキタケ) 東アジアに分布する 同じブナ科植物に生じる 材に発生する 縁シスチジア頂部が広く丸い ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本、ドイツなどに分布する 本種と異なりカバノキ科、ブナ科、ヤナギ科植物などに広く生じる 本種と異なり傘に苦味がある 本種と異なりシスチジアが棍棒形 本種と異なり傘表皮がゼラチン化した”plagiotrichoderm”ではなく狭棍棒形~類円筒形の末端細胞が垂直に配列した粘質毛状被である ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国雲南省麗江市麗江高山植物園 (新種) Sarcomyxa ochracea J.W. Liu, Q. Cai & Zhu L. Yang 語源…黄褐色の(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Sarcomyxa edulis(ムキタケ) 中国に分布する カバノキ属植物に発生する 材に発生する 形態的に類似している 子実体の味が温和である ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり日本、ロシアなどにおける分布が知られている 本種と異なりハンノキ属、ヤマナラシ属、コナラ属、シナノキ属植物などに生じる 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なりシスチジアが便腹形 本種と異なりシスチジアが僅かに厚壁 本種より縁シスチジア頂部の幅が狭い 本種と異なり縁シスチジア頂部にしばしば突起を有するという特徴を欠く 本種と異なり側シスチジアが類紡錘形で頂部が通常広く丸いという特徴を欠く ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sarcomyxa serotina(オソムキタケ) 東アジアに分布する 同じカバノキ科植物に生じる 材に発生する 縁シスチジア頂部が広く丸い ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本、ドイツなどに分布する 本種と異なりカバノキ科、ブナ科、ヤナギ科植物などに広く生じる 本種と異なり子実体の味が温和または不明瞭ではなく苦い 本種と異なりシスチジアが棍棒形で頂部が広く丸い 本種と異なり縁シスチジア頂部にしばしば突起を有するという特徴を欠く 本種と異なり側シスチジアが類紡錘形で頂部が通常広く丸いという特徴を欠く 本種と異なり傘表皮がゼラチン化した毛状被である ITS+nrLSU+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される