2025年2月28日 (仮訳)レユニオン島産のTrechispora属2新種 Ordynets, A., Larsson, K-H. & Langer, E. 2015. Two new Trechispora species from La Réunion Island. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1133-0 [Accessed February 28, 2025] 【R3-12568】2025/2/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ レユニオン島の熱帯雨林で採集された2種の菌を検討し、Trechispora cyatheaeおよびT. echinocristallinaとして新種記載した。 前者はヘゴ属の固有のシダの枯死葉柄に生じ、担子胞子が非常に小型であることなどで特徴づけられた。 後者は木質および非木質の森林デブリ上に生じ、パプアニューギニアにも分布し、子実体が厚く、2菌糸型で、独特の結晶の集合体を含むことなどで特徴づけられた。 France, La Réunion overseas department, Saint-Benoît district, Salazie commune, La Réunion National Park, Bébour-Bélouve tropical rainforest (新種) Trechispora cyatheae Ordynets, Langer & K.H. Larss. 語源…ヘゴ属の 【よく似た種との区別】 Trechispora farinacea(トゲミノコウヤクタケ) フランスに分布する 子実体の形態が類似している 担子胞子の形状が類似している 針実質の先端および内部構造が類似している 結晶のパターンが類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりレユニオンではなくスウェーデン、ドイツにおける分布が知られている 本種と異なりヘゴ属植物に発生するという特徴を欠く 本種より担子胞子のサイズが顕著に大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trechispora microspora 担子胞子が小型 本種と異なり担子胞子表面が疣状 本種と異なり結晶が針状 Trechispora hypoleucum レユニオンに分布する 本種と異なり子実体が針状 本種より担子胞子のサイズが大きい Trechispora papillata レユニオンに分布する 本種と異なり子実体が針状 本種より担子胞子のサイズが大きい France, La Réunion overseas department, Saint-Benoît district, Salazie commune, La Réunion National Park, Bébour-Bélouve tropical rainforest (新種) Trechispora echinocristallina Ordynets, Langer & K.H. Larss. 語源…刺状の結晶の 【よく似た種との区別】 Trechispora silvae-ryae 子実体が厚い 子実体に成熟時亀裂を生じる 子実体形成菌糸層がフェルト状 菌糸束を有する 本種と異なり担子胞子に装飾を有するのではなく平滑 Trechispora confinis 子実下層に膨大した細胞を含む ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりレユニオンではなくスウェーデンなどに分布する 本種と異なり担子胞子に装飾を有するのではなく平滑 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Trechispora brasiliensis 担子胞子の向軸側が凹む 担子胞子表面が針状 菌糸構成が2菌糸型 本種と異なりレユニオンではなく南米およびアフリカなどに分布する 本種と異なり子実層托が管孔状 Trechispora minuta 担子胞子の向軸側が凹む 担子胞子表面が針状 菌糸構成が2菌糸型 本種と異なりレユニオンではなく北半球の亜寒帯や温帯に分布する 本種より子実下層が薄い 本種と異なり骨格菌糸が少ない