(仮訳)米国南西部の砂漠環境に産し、在来植物と関係を持ち、耐熱性を有し培養可能な、根圏生息性で植物の生長を促進する子嚢菌の2新種
Mohammadi, M. & Stanghellini, ME. 2024. Two novel heat-tolerant, culturable rhizosphere-inhabiting, plant growth-promoting ascomycete fungi associated with native plants in desert habitats of southwestern USA. Ecological Genetics and Genomics 32: 100265. Available at: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2405985424000491 [Accessed May 28, 2024] 【R3-11740】2024/5/28投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

米国の砂漠環境において植物の根圏土壌から分離された2種の菌を検討し、それぞれDesertella aridaD. americanenseとして新種記載した。
両種はいずれも培養可能で、高熱や乾燥に耐性を有し、胞子が100°Cまでの熱処理に耐える性質を有していた。
両種はシデロフォアや酸性・アルカリ性のホスファターゼ、硝酸レダクターゼ、カタラーゼなどの酵素を分泌して植物に栄養を提供することができ、そのうちD. aridaについては複数の植物の生長を促進することが実験的に示された。
Salton Sea region, Imperial County, CA, USA

(新種)

Desertella arida Stanghellini & Mohammadi
語源…乾燥した
※2024年5月28日現在、本種はMycoBank/Species fungorumには登録されていない。

【よく似た種との区別】
Desertella globulifera
砂漠に生息する
土壌菌である
分生子柄を形成しない
生育適温が35°Cである
45°Cで生育不能
本種と異なり米国ではなくエジプトなどに分布する
本種より胞子のサイズが大きい
本種より胞子が厚壁である
本種より”first basal cell”のサイズが大きい
本種より菌糸の最大直径が大きい
本種と異なり10% V8ジュース培地で気生菌糸を形成するのではなく形成しない
本種よりコロニーの生長が速い
Desertella americanense
米国に分布する
根圏土壌から分離される
本種より胞子のサイズがずっと大きい
本種より菌糸のサイズがずっと大きい
本種と異なり40°Cで生育不能
Salton Sea region, Imperial County, CA, USA

(新種)

Desertella americanense Mohammadi & Stanghellini
語源…アメリカ産の
※2024年5月28日現在、本種はMycoBank/Species fungorumには登録されていない。

【よく似た種との区別】
Desertella arida
米国に分布する
根圏土壌から分離される
本種より胞子のサイズがずっと小さい
本種より菌糸のサイズがずっと小さい
本種と異なり40°Cで生育可能
Desertella globulifera
砂漠に生息する
土壌菌である
本種と異なり米国ではなくエジプトなどに分布する
本種より胞子のサイズがずっと小さい
本種より菌糸のサイズがずっと小さい
本種と異なり40°Cで生育可能