2015年5月19日 （仮訳）フンタマカビ亜綱における2点の分類学的新規性：新属新種Ceratolenta caudataおよびCeratosphaeria abietisに対する新属・新組み合わせPlatytrachelon abietis Réblová, M., 2013. Two taxonomic novelties in the Sordariomycetidae: Ceratolenta caudata gen. et sp. nov. and Platytrachelon abietis gen. et comb. nov. for Ceratosphaeria abietis. Mycologia. Available at: http://www.mycologia.org/content/105/2/462.short [Accessed May 18, 2015]. 【R3-01837】2015/05/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 分子系統解析の結果を基に、フンタマカビ亜綱においてCeratolentaおよびPlatytrachelonの2新属を提唱した。 前者にはチェコで採集された新種C. caudata、後者にはCeratosphaeria abietisが含められた。 Ceratosphaeria属が独自の単系統を形成した一方、Platytrachelonはパプロサ科クレードに近縁であった。 Czech Republic, Southern Bohemia, Šumava Mountains. National park, Stožec, Stožecká skála Mount （新種） Ceratolenta caudata Réblová 語源…（属名）Ceratosphaeria+Lentomitella/（種小名）尾の（子嚢の柄が長いことから） 【よく似た種との区別】 Rhodoveronaea spp. 子嚢が円筒形 子嚢の柄が長く先細りになる 子嚢の柄が成熟すると部分的に崩壊する 子嚢胞子が無色 子嚢胞子が楕円形～紡錘形 子嚢胞子の隔壁数が3 本種と異なり子嚢殻の頸部が円錐形で顕著に細まる 本種と異なり子嚢内部で胞子が1列に配列する 本種と異なり培養下で不稔なのではなく分生子を形成する nrLSU+nrSSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conlarium duplumascospora 子座を形成しない 子嚢殻が暗色 子嚢殻が球形～類球形 子嚢殻に長い頸部を有する 子嚢殻の壁が炭質 子嚢胞子が無色 子嚢胞子に隔壁を有する 本種と異なり子嚢の柄が長く先細りになるのではなく短い 本種と子嚢頂部の構造が異なる 本種と異なり子嚢胞子の極に付属糸を伴う Platytrachelon abietis チェコに分布する 子嚢の先端リングが楔形 子嚢の柄が長く先細りになる 子嚢胞子に隔壁を有する 本種と異なり子嚢に4胞子しか含まないことがある 本種と異なり子嚢胞子が子嚢内部で斜め1-2列ではなく1列に配列する 本種と異なり子嚢胞子が楕円状紡錘形ではなく紡錘形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3ではなく3-5 nrLSU+nrSSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される （新組み合わせ） Platytrachelon abietis (Réblová) Réblová 旧名：Ceratosphaeria abietis Réblová 語源…（属名）平らな頸部（子嚢殻頸部の形状から） 【よく似た種との区別】 Fluminicola bipolaris 子嚢が円筒形 子嚢の先端リングが楔形 子嚢胞子が子嚢内部で1列または斜め1列に配列する 子嚢の柄が長く先細りになる 子嚢胞子が紡錘形 子嚢胞子の隔壁数が3 nrLSU+nrSSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁（同じパプロサ科クレードに含まれる） 本種と子嚢殻の形態が異なる 本種と異なり子嚢胞子の付属糸が2裂する nrLSU+nrSSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ascolacicola aquatica アナモルフの形態が類似している 本種と異なり淡水産の水生菌である nrLSUの塩基配列が異なる（本種と異なりフンタマカビ亜綱ではなくユーロチウム亜綱に含まれると見られる） Triadelphia uniseptata nrLSUの塩基配列が異なる（本種と異なりフンタマカビ亜綱ではなくニクザキン亜綱に含まれる） Ceratolenta caudata チェコに分布する 子嚢の先端リングが楔形 子嚢の柄が長く先細りになる 子嚢胞子に隔壁を有する 本種と異なり子嚢に4胞子しか含まないことがあるという特徴を欠く 本種と異なり子嚢胞子が子嚢内部で1列ではなく斜め1-2列に配列する 本種と異なり子嚢胞子が紡錘形ではなく楕円状紡錘形 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3-5ではなく3 nrLSU+nrSSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される