2021年8月3日 (仮訳)Atheniella属の記載の更新、および中国南西部、雲南省に産した明色の傘を有する3新種 Ge, Y-P. et al., 2021. Updated description of Atheniella (Mycenaceae, Agaricales), including three new species with brightly coloured pilei from Yunnan Province, southwest China. MycoKeys. Available at: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8295246/ [Accessed August 3, 2021] 【R3-08654】2021/8/3投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ Atheniella属の形態学的記載を更新し、本属9種のうち、中国産の種として3種を認めた。 中国雲南省からA. flavida、A. rutila、およびA. taoyaoの3新種を記載した。 本属菌12種の検索表を掲載した。 中国雲南省玉渓市新平彝族傣族自治県磨盤山国家級森林公園 (新種) Atheniella flavida Q. Na & Y.P. Ge 語源…黄色の(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Atheniella flavoalba 中国に分布する 傘が黄色~橙色系 縁シスチジアが紡錘形 縁シスチジアが一様に薄壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイタリア、フランス、フィンランドにおける分布が知られている 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が円筒形 本種と異なり柄シスチジアが紡錘形および球形~棍棒形 本種と異なり全ての組織において菌糸にクランプを欠くのではなく有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atheniella aurantiidisca(オウバイタケ) 中国に分布する 形態的に類似している(容易に混同されうる) 傘が黄色~橙色系 縁シスチジアが紡錘形 縁シスチジアが一様に薄壁 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国における分布が知られている 本種と異なり傘が常に顕著な橙色である 本種より柄シスチジアのサイズが大きい 本種と異なり全ての組織において菌糸にクランプを欠くのではなく有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atheniella leptophylla 中国に分布する 形態的に類似している(容易に混同されうる) 傘が黄色~橙色系 本種と異なり傘が常に顕著な橙色である 本種より柄シスチジアのサイズが大きい 本種と異なり全ての組織において菌糸にクランプを欠くのではなく有する Atheniella delectabilis 形態的に類似している(容易に混同されうる) 傘が淡い帯黄色 縁シスチジアのサイズが類似している 縁シスチジアが紡錘形 柄シスチジアのサイズが類似している 柄シスチジアの形状が類似している 本種と異なり襞が垂生する 本種より担子胞子が長い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が円筒形 本種と異なり縁シスチジアが一様に薄壁なのではなく部分的に厚壁 中国雲南省臨滄市五老山国家森林公園 (新種) Atheniella rutila Q. Na & Y.P. Ge 語源…赤い(傘の色から) 【よく似た種との区別】 Atheniella adonis(コウバイタケ) 子実体が小型 子実体が帯桃赤色 襞が白色 柄の色が老成しても変わらない 担子胞子が円筒形 縁シスチジア表面全体が平滑 傘表皮にゼラチン質の菌糸を含まない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフィンランド、カナダなどに分布する 本種と異なり傘縁部が白色 本種より柄が長い 本種と異なり柄シスチジアを有する 本種と異なり柄表皮菌糸に単純な円筒形の突起を有するのではなく平滑 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atheniella amabillissima 形態的に類似している(識別困難) 子実体が帯赤色 縁シスチジア表面全体が平滑 傘表皮にゼラチン質の菌糸を含まない ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフィンランド、米国などに分布する 本種と異なり傘が老成すると白色に退色して中央部が汚い帯黄色になる 本種と異なり柄が老成しても常に白色ではなく、老成すると珊瑚赤色で基部が帯黄色になる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena rohitha アジアに分布する 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり傘表皮にゼラチン質の菌糸を含まないのではなく含む Mycena wubabulna 傘表皮にゼラチン質の菌糸を含まない 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり縁シスチジア表面全体が平滑なのではなく大型不規則形の突起を数個有するか結節状 中国雲南省玉渓市新平彝族傣族自治県磨盤山国家級森林公園 (新種) Atheniella taoyao Q. Na & Y.P. Ge 語源…「詩経」で若い桃、転じて嫁いでいく若く美しい女性を指した語、「桃夭」より(帯桃色~帯赤色の子実体から) 【よく似た種との区別】 Atheniella adonis(コウバイタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフィンランド、カナダなどに分布する 本種と異なり襞が垂生ではなく直生~上生する 本種と異なり柄頂部が桃色 本種より柄シスチジアのサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Atheniella amabillissima 形態的に類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフィンランド、米国などに分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より傘のサイズが大きい 本種と異なり傘が老成すると白色または黄色に退色する 本種と異なり襞が垂生でない 本種と異なり柄が老成すると黄色および珊瑚赤色を帯びる 本種より縁シスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mycena rohitha アジアに分布する 本種と異なり中国ではなくインドなどに分布する 本種と異なり襞が垂生でない 本種と異なり柄が橙色 本種と異なり傘表皮にゼラチン質の菌糸を含む Mycena wubabulna 本種と異なり襞が垂生でない 本種と異なり柄基部が帯黄色 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が円筒形 本種より担子胞子のQ値が大きい