2014年5月23日 (仮訳)異なる3大陸で樹木から見出された子嚢菌酵母の新種Wickerhamomyces arborarius James, SA. et al., 2014. Wickerhamomyces arborarius f.a., sp. nov., an ascomycetous yeast species found in arboreal habitats on three different continents. …International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology…. Available at: http://ijs.sgmjournals.org/content/early/2014/01/22/ijs.0.059162-0.short [Accessed May 23, 2014]. 【R3-00741】2014/05/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ エクアドル、台湾、米国の3か所でそれぞれ樹木の花、葉、樹皮下キクイムシから分離された子嚢菌酵母を、Wickerhamomyces arborariusとして新種記載した。 D1/D2領域に基づく分子系統解析の結果、本種は昆虫と関係を持つWickerhamomyces sydowiorumと近縁であった。 北米でキクイムシから分離された菌株のITS領域の塩基配列が台湾産の菌株と同一であったことから、アジアからの移入があった可能性が考えられた。 Maquipucuna Cloud Forest Reserve, Pichincha Province, Ecuador (新種) Wickerhamomyces arborarius James, Carvajal, Barahona, Harrington, Lee, Bond & Roberts 語源…樹木の 【よく似た種との区別】 Wickerhamomyces sydowiorum 昆虫と関係を持つことが知られている 生理学的には区別できないほど類似している D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に0.9%の差異) ITS領域の塩基配列が明瞭に異なる(ITS1に11塩基の置換と5塩基のインデル、ITS2に10塩基の置換と1塩基のインデル) Wickerhamomyces lynferdii D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に1.2%の差異) Wickerhamomyces subpelliculosa D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(塩基配列に1.4%の差異) (その他の分類学的知見) Wickerhamomyces sydowiorumは、かつてアナモルフと特定されたCandida nitrativoransとD1/D2領域に基づく分子系統解析で単系統群を形成せず、塩基配列に1.6%の差異があったことから、テレオモルフ-アナモルフ関係が誤っていると考えられた。