(仮訳)元来フィンランドで記載された2種のアセタケ類、Inocybe urceolicystis Stangl & VaurasおよびInocybe ericetorum Vauras & Kokkonenのドイツにおける発見
Oertel, B. & Bandini, D. & Vauras, J. 2014. Zwei aus Finnland beschriebene Risspilze in Deutschland nachgewiesen: Inocybe urceolicystis Stangl & Vauras und Inocybe ericetorum Vauras & Kokkonen. Zeitschrift für Mykologie. Available at: https://www.researchgate.net/profile/Ditte_Bandini/publication/271130924_Zwei_aus_Finnland_beschriebene_Risspilze_in_Deutschland_nachgewiesen_Inocybe_urceolicystis_Stangl__Vauras_und_Inocybe_ericetorum_Vauras__Kokkonen/links/553b55830cf2c415bb090e4d.pdf [Accessed March 11, 2016].
【R3-02731】2016/03/11投稿

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3行まとめ

従来フェノスカンジアのみで知られていたアセタケ属の2種、Inocybe urceolicystisおよびI. ericetorumをドイツ新産種として報告した。
また、前者をエストニア新産種としても報告し、分布域の地図を掲載した。
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析を実施したところ、前者はInocybe亜属のどのクレードにも含まれず、後者はNapipedinaeクレードに含まれた。

(ドイツ、エストニア新産種)

Inocybe urceolicystis Stangl & Vauras
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Inocybe langei
ドイツに分布する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と生息環境が異なる
本種と異なり傘が黄色
本種と異なり傘表面が平滑
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe neomicrospora
担子胞子表面が平滑
シスチジアの基部の形状が類似している
本種と異なり日本における分布が知られている
Inocybe melanopus
形態的に類似している(この種に同定されることがある)
柄が暗褐色のことがある
本種より傘が濃い黄褐色
本種と異なり傘表面が繊維の束に強く覆われる
本種とシスチジアの形状が異なる
本種と異なりシスチジアが非常に薄壁
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(本種と異なりMelanopusクレードに含まれる)

(ドイツ新産種)

Inocybe ericetorum Vauras & Kokkonen
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Inocybe purpureobadia
本種と異なり傘が紫色を帯びることがある
本種と異なり傘表面に亀裂が生じるのではなく圧着した繊維状
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子が暗色
本種と担子胞子の形状が異なる
本種とシスチジアの形状が異なる
Inocybe assimilata(コゲチャアセタケ)
ドイツに分布する
傘表面に亀裂が生じることがある
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり乾いた場所ではなく湿った場所に発生する
本種より子実体のサイズが大きい
本種ほど柄表面が繊維状でない
本種と異なり柄基部が白色の塊茎状
本種より担子胞子が暗色
本種と担子胞子の形状が異なる
本種とシスチジアの形状が異なる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Inocybe giacomi
肉眼的形態が類似している
傘表面に老成すると亀裂を生じることがある
本種より子実体のサイズが大きいことがある
本種ほど傘表面が強い繊維状でない
本種と異なり柄が赤色を帯びる
本種より担子胞子の平均サイズが大きい
本種より担子胞子が暗色
本種と担子胞子の形状が異なる
本種よりシスチジアの幅が通常広い
本種とシスチジアの形状が大きく異なる
本種よりシスチジアが薄壁
Inocybe transitoria
子実体が暗色
本種と生息環境が異なる
本種と異なり針葉樹ではなく落葉樹を宿主とする
本種と異なり柄基部が白色の塊茎状
本種と担子胞子の形状が異なる
本種とシスチジアの形状が異なる