(仮訳)Tubariomyces属の新規隠蔽種
Vizzini, A. et al., 2013. A new cryptic species in the genus Tubariomyces (Inocybaceae, Agaricales). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-012-0843-9 [Accessed December 4, 2013].
【R3-00081】2013/12/04投稿

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3行まとめ

イタリア・トスカーナ州でゴジアオイ属植物の樹下から見出されたTubariomyces属の新種、Tubariomyces similisを記載した。
本種は、Alvarado et al. (2010) が”Tubariomyces sp_1″として記録していた、スペインでゴジアオイ属樹下で発見された未記載種と同種と考えられた。
本種は形態的にはTubariomyces hygrophoroidesに酷似しているが、ITS領域およびLSUを用いた分子系統解析で異なる系統をなした。
Italy, Tuscany, Parco Migliarino San Rossore, Massaciuccoli

(新種)

Tubariomyces similis Della Maggiora, Tolaini & Vizzini
語源…類似した
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tubariomyces hygrophoroides
ゴジアオイ属植物の下に発生する
形態的に非常に類似している
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくスペイン、フランスなどに分布する
本種と異なりHallimium属植物の下に発生することがある
本種と異なり子実体が春ではなく秋に発生する
本種より担子胞子が幅広い
本種と異なり傘表皮がはっきりと糸状被にならずに匍匐する菌糸が多い
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の配列類似度95%)
Tubariomyces inexpectatus
春に発生する
同じハンニチバナ科植物の下に発生する
担子胞子の幅の範囲が重なる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイタリアではなくスペインなどに分布する
本種と異なりゴジアオイ属ではなくTuberaria guttataの下に発生する
本種と異なり子実体がヒダサカズキタケ型である
本種より担子胞子のQ値平均値が小さい
本種と異なりシスチジアがはっきりと多くの黄褐色の粘質の付着物に覆われる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される