(仮訳)旧熱帯産の栽培可能性のある新種Agaricus flocculosipes
Zhao, R. et al., 2012. Agaricus flocculosipes sp. nov., a new potentially cultivatable species from the palaeotropics. Mycoscience. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s10267-011-0169-5 [Accessed December 6, 2013].
【R3-00091】2013/12/07投稿

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3行まとめ

タイ北部と仏領マヨットから形態比較および分子系統解析に基づいてAgaricus flocculosipesを新種記載した。
本種はシロオオハラタケやニセモリノカサ(アガリクス)など食用菌を含むArvenses節に属し、人工栽培できる可能性が示唆された。
本種はヘテロタリックであると推測され、種内で高い遺伝的多様性が示された。
Thailand, Chiang Mai Prov., Doi Inthanon, junction of Highway 1009 and road to Mae Chem

(新種)

Agaricus flocculosipes R.L. Zhao, Desjardin, Guinb. & K.D. Hyde
語源…綿毛状の柄の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Agaricus subrufescens(ニセモリノカサ)
本種と同じArvenses節に属する
傘が有色
つばの下面が綿毛状になる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus augustus
本種と同じArvenses節に属する
傘が有色
つばの下面が綿毛状になる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
本種と同じArvenses節に属する
本種と異なり傘が白色
本種と異なり傘表面が平滑
本種と異なり傘が桃色ではなく黄色に変色する
本種よりも担子胞子が大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus augustus
本種と同じArvenses節に属する
本種と異なり傘が黄褐色
本種と異なり傘表面の鱗片が褐色ではなく淡褐色~帯褐橙色
本種と異なり傘が桃色ではなく黄色に変色する
本種よりも担子胞子が大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Agaricus albidoperonatus
本種と同じArvenses節に属する
本種と異なり縁シスチジアが黄色
本種と異なり縁シスチジアが棍棒形で類球形や楕円形にはならない
本種と異なり縁シスチジアが鎖状にならない
Agaricus tornocephalus
本種と同じArvenses節に属する
本種より子実体が小さい
本種と異なり傘がごく淡いレモン色
本種と異なり傘表面に放射状繊維紋を持つ
Agaricus ochraceosquamulosus
本種と同じArvenses節に属するとする意見もある (Heinemann, 1961)
全体的に形態が類似している
本種より傘がずっと小さい
本種と異なり縁シスチジアが短い槍形になる
本種と異なり縁シスチジアが鎖状にならない