(仮訳)オニイグチ属と近縁な可能性のあるシクエストレート菌の新属新種Trappeindia himalayensis
Castellano, MA. et al., 2012. Trappeindia himalayensis gen. et sp. nov., a sequestrate fungus with potential affinity to Strobilomyces (Basidiomycotina, Boletales). KAVAKA. Available at: http://www.treesearch.fs.fed.us/pubs/44569 [Accessed June 1, 2014].
【R3-00768】2014/06/01投稿

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3行まとめ

インドのヒマラヤ山脈北西部で採集された、ヒマラヤスギと外生菌根を形成すると推測されるシクエストレート菌を、新属新種Trappeindia himalayensisとして記載した。
本種は雪解けの頃に発生し、現地住民は”Bankae”あるいは”Janda”などと呼んで生あるいは加熱した上で食用にしてきた。
本種は外皮が暗褐色~黒色、グレバが白色~褐色の小室状であり、担子胞子が網目状装飾を持ち非アミロイドである点がオニイグチ属菌との類縁性を窺わせた。
India, Himachal Pradesh, Junee Valley, Mandi Devidar

(新種)

Trappeindia himalayensis Castellano, S.L. Miller, Singh & Lakhanpal
語源…(属名)トリュフ類の分類学者、James M. Trappe博士に献名/(種小名)ヒマラヤ産の
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【よく似た種との区別】
Boletus horakii
本種が秋に発生するこの種の「休眠期」(幼菌)だと考えられていた
Scleroderma spp.
担子胞子が有色
担子胞子に網目状装飾を持つ
本種と異なり担子胞子が柵状に配列した1-2胞子性の担子器からではなく看護菌糸から形成される
Leucogaster spp.
担子胞子に網目状装飾を持つ
本種と異なり担子胞子が柵状に配列しない
本種と異なり担子胞子が淡褐色~褐色ではなく無色(ただし、本種の担子胞子も初め無色のことがある)
本種と異なり担子胞子が胞子外壁嚢に包まれる
Strobilomyces spp.
担子胞子が類球形
担子胞子が非アミロイド
本種と異なりシクエストレート菌ではなく傘と柄を持つ子実体を形成する