(仮訳)Coniocessia属の分類への寄与
Asgari, B. & Zare, R., 2011. A contribution to the taxonomy of the genus Coniocessia (Xylariales). Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-010-0688-z [Accessed December 7, 2014].
【R3-01350】2014/12/07投稿

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3行まとめ

近年創設された単型属ConiocessiaC. maximaなど4新種を追加した。
C. maximaはスペインにおいてヤギの糞に、残り3種はイランにおいて穀物(オオムギ、コムギ)の種子および藁に発生した。
本報告はイランからのConiocessia属菌の初報告となった。
Caceras, Spain

(新種)

Coniocessia maxima Asgari & Zare
語源…最大の(子嚢殻のサイズおよびコロニーの生長速度から)
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【よく似た種との区別】
Coniocessia nodulisporioides
子嚢胞子が側方から見ると僅かに六角形状
子嚢胞子に縦方向のへりを有する
Nodulisporium属類似のアナモルフを有する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種より子嚢殻が厚壁
本種より子嚢のサイズが小さい
本種より側糸が短い
本種ほど分生子柄が盛んに分枝しない
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合柄と一体である
本種と異なり分生子が分生子形成部位からすぐに脱離するのではなく長期間残存しブドウ状を呈する
本種よりコロニーの生長が遅い
本種と異なり最大生長温度が42°Cではなく39°C
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniocessia cruciformis
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなくイランに分布する
本種と異なりヤギの糞ではなくコムギおよびオオムギの藁に発生する
本種より子嚢殻のサイズが大きい
本種より子嚢の幅が狭い
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が側方から見ると僅かに六角形状ではなく十字形
本種と異なり分生子柄が明瞭に分化しない
本種と異なり分生子柄が稀にしか分枝しない
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合柄と一体である
本種より分生子のサイズが僅かに大きい
本種より24°Cでのコロニーの生長が速い
本種と異なり39°Cでの生長が著しく制限される
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniocessia minima
アナモルフがかなり類似している
分生子柄が分枝する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスペインではなくイランに分布する
本種と異なりヤギの糞ではなくコムギの種子から分離される
本種と異なり子嚢胞子に縦方向の厚いへりを欠く
本種より分生子柄のサイズが小さい
本種より分生子柄表面が小疣状
本種と異なり分生子形成細胞の先端が塊茎状または棍棒形
本種と異なり分生子が類球形~洋梨形ではなくほとんどの場合球形~類球形
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bilesavar, Ardabil, Iran

(新種)

Coniocessia cruciformis Asgari & Zare
語源…十字形の(子嚢胞子の形状から)
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【よく似た種との区別】
Coniocessia maxima
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくスペインに分布する
本種と異なりコムギおよびオオムギの藁ではなくヤギの糞に発生する
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種より子嚢の幅が広い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が側方から見ると十字形ではなく僅かに六角形状
本種と異なり分生子柄が明瞭に分化する
本種より分生子柄が分枝する
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合柄と一体ではなく独立している
本種より分生子のサイズが僅かに小さい
本種より24°Cでのコロニーの生長が遅い
本種と異なり39°Cでの生長が制限されない
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Parsabad, Ardabil, Iran

(新種)

Coniocessia minima Asgari & Zare
語源…最小の(子嚢殻のサイズおよびコロニーの生長速度から)
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【よく似た種との区別】
Coniocessia anandra
イランに分布する
コムギの種子から分離される
子嚢胞子に縦方向の厚いへりを欠く
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢殻のサイズが大きい
本種と異なり子嚢殻が球形~類球形ではなく洋梨形~卵形
本種より孔口が顕著で幅広い
本種と異なり孔口に菌糸状の突起を有する
本種と異なり子嚢殻が不透明ではなく透明
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が時に左右不等に扁平になる
本種と異なりアナモルフ(Nodulisporium属類似)を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Coniocessia maxima
アナモルフがかなり類似している
分生子柄が分枝する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりイランではなくスペインに分布する
本種と異なりコムギの種子ではなくヤギの糞に発生する
本種と異なり子嚢胞子に縦方向の厚いへりを有する
本種より分生子柄のサイズが大きい
本種ほど分生子柄表面が小疣状でない
本種と異なり分生子形成細胞の先端が塊茎状または棍棒形でない
本種と異なり分生子がほとんどの場合球形~類球形ではなく類球形~洋梨形
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Miandoab, West Azerbaijan, Iran

(新種)

Coniocessia anandra Asgari & Zare
語源…(不明-雄性でない?)(アナモルフを欠くことから)
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【よく似た種との区別】
Coniocessia minima
イランに分布する
コムギの種子から分離される
子嚢胞子に縦方向の厚いへりを欠く
LSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢殻のサイズが小さい
本種と異なり子嚢殻が洋梨形~卵形ではなく球形~類球形
本種ほど孔口が顕著ではなく幅が狭い
本種と異なり孔口に菌糸状の突起を欠く
本種と異なり子嚢殻が透明ではなく不透明
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が時に左右不等に扁平になるという特徴を欠く
本種と異なりアナモルフ(Nodulisporium属類似)を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Coniocessia nodulisporioides (D. Hawksw.) Dania García, Stchigel, D. Hawksw. & Guarro
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【よく似た種との区別】
Coniocessia maxima
子嚢胞子が側方から見ると僅かに六角形状
子嚢胞子に縦方向のへりを有する
Nodulisporium属類似のアナモルフを有する
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢殻のサイズが大きい
本種より子嚢殻が薄壁
本種より子嚢のサイズが大きい
本種より側糸が長い
本種より分生子柄が盛んに分枝する
本種と異なり分生子形成細胞がほとんどの場合柄と一体ではなく独立している
本種と異なり分生子が分生子形成部位に長期間残存しブドウ状を呈するのではなくすぐに脱離する
本種よりコロニーの生長が速い
本種と異なり最大生長温度が39°Cではなく42°C
ITSおよびLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される