(仮訳)Fomitiporella属についての議論および南米南部におけるF. americanaの初記録
Pildain, MB. et al., 2018. A discussion on the genus Fomitiporella (Hymenochaetaceae, Hymenochaetales) and first record of F. americana from southern South America. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/27310/list/5/ [Accessed February 21, 2019] 【R3-05970】2019/2/21投稿

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3行まとめ

Fomitiporella属の分子系統解析および形態学的・生態学的データの再検討を実施した。
本属がコア・Phellinotusクレード内で側系統群を形成すること、数種が本属の基準種を含むコアグループと近縁でない可能性などを示した。
従来米国南東部のコナラ属樹木における発生が知られていたF. americanaをアルゼンチンおよびチリから初めて報告し、新宿主を多数記録した。

(南米、アルゼンチン、チリ新産種)

Fomitiporella americana Y.C. Dai, X.H. Ji & Vlasák
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【よく似た種との区別】
Fomitiporella inermis
米国に分布する
形態的に類似している(この種に同定されたことがある)
子実体が背着生
孔口のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
菌糸構成が2菌糸型
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモチノキ属植物などを宿主とする
本種と異なり生木および倒木の幹ではなく倒木の幹に生じる
本種と異なり担子胞子が類球形、楕円形、広楕円形ではなく広楕円形
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporella subinermis
子実体が背着生
孔口のサイズの範囲が重なる
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子が類球形のことがある
菌糸構成が2菌糸型
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、アルゼンチン、チリではなく中国などに分布する
本種と異なり生木および倒木の幹ではなく樹木の根に生じる
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Fomitiporella sinica
生木および倒木の幹に発生する
子実体が背着生
担子胞子のサイズの範囲が重なる
担子胞子が類球形~広楕円形
菌糸構成が2菌糸型
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、アルゼンチン、チリではなく中国などに分布する
本種と異なりモクマオウ属、センダン属、ツツジ属植物などを宿主とする
本種より孔口のサイズが小さい
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される