(仮訳)ロシア、西シベリアに産した植物着生の新種、Symphytocarpus macrosporus
Vlasenko, A., Filippova, N. & Vlasenko, V. 2021. A new epiphytic species, Symphytocarpus macrosporus (Myxomycetes) from Western Siberia, Russia. Karstenia. Avaailable at: https://www.funga.fi/Karstenia/Karstenia_58-2_2020-22.pdf [Accessed February 1, 2021] 【R3-08104】2021/2/1投稿

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3行まとめ

ロシア、ハンティ・マンシ自治管区・ユグラの針葉樹林に産した変形菌の一種を検討し、Symphytocarpus macrosporusとして新種記載した。
本種はトウヒ属およびモミ属の生木樹皮から湿室法で得られ、円筒形の子実体からなる擬着合子嚢体を形成することなどで特徴づけられた。
Symphytocarpus属および形態的に類似するAmaurochaete属の検索表を掲載した。
Khanty-Mansi Autonomous Area – Yugra, Khanty-Mansiyskydistrict, 22 km SW of Khanty-Mansiysk, vicinity of the Mukhrino Field Station of Ugra State University

(新種)

Symphytocarpus macrosporus A. Vlasenko
語源…大きな胞子の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amaurochaete comata
針葉樹に生じる
樹皮に生息する
胞子が大型
胞子が暗色
胞子に疣状装飾を有する
本種と異なり皮層を有する
本種とnrSSUの塩基配列が顕著に異なる
Amaurochaete tubulina(マツノスミホコリ)
胞子がばらける
胞子のサイズの範囲が重なる
本種と異なり皮層を欠く
本種と異なり子嚢壁が細毛体に連結しないのではなく付着する
本種と異なり胞子が集まるとほとんど黒色なのではなく暗色
本種と異なり胞子表面が不規則な疣状ではなく疣状~小刺状
Symphytocarpus confluens
子嚢壁が早落性
胞子がばらける
胞子に疣状装飾を有する
変形膜が不明瞭なことがある
本種より擬着合子嚢体のサイズが大きい
本種と異なり擬着合子嚢体が黒色ではなく濃黒色
本種より子実体の丈が高い
本種より子嚢のサイズが大きい
本種と異なり子嚢壁が褐色ではなく赤褐色
本種と異なり子嚢壁が細毛体に連結しないのではなく連結する
本種より胞子のサイズが小さい
本種と異なり胞子が暗褐色で集まると黒色なのではなく淡紫褐色で集まると黒色
本種と異なり細毛体に自由末端を欠く
本種と異なり変形膜が淡褐色ではなく銀色
本種とnrSSUの塩基配列が顕著に異なる
Symphytocarpus flaccidus
子嚢壁が早落性
胞子がばらける
胞子に疣状装飾を有する
細毛体の形態が類似している
変形膜に光沢を有する
本種より擬着合子嚢体のサイズが大きい
本種と異なり擬着合子嚢体が黒色ではなくさび色でのちに赤褐色または褐色
本種より子実体の丈が高い
本種より子嚢のサイズが大きい
本種と異なり子嚢壁が褐色ではなく赤褐色
本種より胞子のサイズが小さい
本種と異なり胞子が暗褐色で集まると黒色なのではなく淡赤褐色で集まると淡褐色
本種と異なり変形膜が淡褐色ではなく銀色
本種とnrSSUの塩基配列が顕著に異なる
Symphytocarpus syncarpus
子嚢壁が早落性
胞子に疣状装飾を有する
本種より擬着合子嚢体の丈が高い
本種と異なり擬着合子嚢体が黒色ではなく暗褐色
本種より子実体の丈が高い
本種より子嚢のサイズが大きい
本種と異なり子嚢壁が褐色ではなく赤褐色
本種と異なり胞子がばらけるのではなく集まりをなす
本種より胞子のサイズが小さい
本種と異なり胞子が暗褐色で集まると黒色なのではなく暗紫褐色で集まると黒色
本種と異なり変形膜がほとんど不明瞭なのではなく良好に発達する
本種と異なり細毛体に自由末端を欠く
本種と異なり変形膜が淡褐色ではなく銀色
Symphytocarpus cristatus
子嚢壁が細毛体に連結しない
本種より擬着合子嚢体のサイズが大きい
本種より子実体のサイズが大きい
本種と胞子のサイズが異なる
本種と異なり胞子表面が疣状ではなく網目状