2014年6月13日 (仮訳)カリフォルニア州南部の砂漠から見出された新たな地衣生Heteroplacidium属菌 Knudsen. K, Breuss. O, Kocourkova. J. 2014. A new lichenicolous Heteroplacidium (Verrucariaceae) from the deserts of southern California. Opuscula Philolichenum. Available at: http://www.researchgate.net/publication/261286549_A_new_lichenicolous_Heteroplacidium_%28Verrucariaceae%29_from_the_deserts_of_southern_California [Accessed June 12, 2014]. 【R3-00804】2014/06/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国カリフォルニア州南部のソノラ砂漠およびモハーヴェ砂漠で見出された地衣生菌を、Heteroplacidium transmutansとして新種記載した。 本種は岩上に発生するホウネンゴケ属の痂状地衣、Acarospora socialisを宿主とし、独立して生育することもあるが密接な関係を有していた。 本種は他のほとんどの同属菌と異なり、髄層が異形菌糸組織ではなく宿主の組織と区別できない繊維菌糸組織からなっていたことから、地衣体に宿主の組織を取り込んでいるという仮説を提唱した。 USA, California, San Diego Co., Anza Borrego Desert State Park, Yaqui Pass (新種) Heteroplacidium transmutans K. Knudsen, Breuss & Kocourk 語源…変化する(宿主の地衣体の上に異なる地衣体を形成することから) 【よく似た種との区別】 Heteroplacidium compactum 形態的に一見ほとんど区別できない(本種がこの種に同定されたこともある) 成熟した子嚢胞子の形状が広楕円形で、本種の未熟な子嚢胞子に類似している “rhizohyphae”が薄壁 本種と異なりAcarospora socialisを宿主としない 本種より子嚢胞子が通常短い 本種と異なり子嚢胞子が狭楕円形ではなく広楕円形 本種より分生子が短い 本種と異なり髄層が繊維菌糸組織ではなく異形菌糸組織からなる Heteroplacidium fusculum 地衣体の発達様式が類似している 髄層が繊維菌糸組織からなる(一部または全部) 本種と異なりAcarospora socialisではなくCircinaria calcareaを宿主とする 本種と異なり宿主の組織や共生藻を破壊して自身の組織に置き換える特徴を持つ Placidium acarosporoides 同所的に分布する(カリフォルニア州南部の砂漠) 岩の上に発生することがある 形態が一見類似している 本種と異なり寄生菌でない 本種より地衣体が暗い褐色 本種より子嚢胞子が短い 本種より分生子のサイズが小さい