2019年3月21日 (仮訳)北欧から記載された多孔菌の新種、Irpex cremicolor Miettinen, O., Niemelä, T. & Ryvarden, L., 2007. A new polypore Irpex cremicolor described from North Europe. Mycotaxon. Available at: https://helda.helsinki.fi/bitstream/handle/10138/42884/Miettinen2007Irpex_cremicolor.pdf?sequence=2 [Accessed March 21, 2019] 【R3-06054】2019/3/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ フィンランドおよびノルウェーの老齢林で採集された多孔菌の一種を検討し、Irpex cremicolorとして新種記載した。 本種はカバノキ属およびハンノキ属植物に生じ、子実体が背着生で2菌糸型、クランプが散在することなどで特徴づけられた。 本新種に類似するOxyporus similisについて再記載し、しばしば同種とされるO. obducensとは別種として扱った。 Norway, Nord-Nordland, Narvik, Prestjord (新種) Irpex cremicolor Miettinen, Niemelä & Ryvarden 語源…クリーム色の(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Oxyporus similis 子実体が背着生 孔口が小型 担子胞子が楕円形 担子胞子が薄壁 シスチジア表面に結晶を伴う 本種と異なりフィンランドおよびノルウェーではなく北米などに分布する 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり孔口が裂けるのではなく規則的 本種より担子胞子の幅が僅かに広い 本種よりシスチジアが短い 本種よりシスチジアの結晶がずっと豊富である 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく顕著な1菌糸型 本種と異なり菌糸にクランプを欠く Oxyporus schizoporoides シスチジア表面に結晶を伴う 本種と異なりフィンランドおよびノルウェーではなくロシアなどに分布する 本種と異なり担子胞子が非シアノフィリックではなくシアノフィリックである 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型 Oxyporus spiculifer 管孔が裂ける 孔口のサイズがほぼ同一 シスチジア表面に結晶を伴う 本種と異なりフィンランドおよびノルウェーではなくニュージーランドなどに分布する 本種よりシスチジアの結晶が豊富である 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型 Oxyporus pellicula 管孔が裂ける シスチジア表面に結晶を伴う 本種と異なりフィンランドおよびノルウェーではなくジャワ島などに分布する 本種よりシスチジアの結晶が豊富である 本種と異なり菌糸構成が2菌糸型ではなく1菌糸型 Irpex lacteus(ウスバタケ) フィンランドに分布する 本種と異なりロシアにおける分布が知られている 本種と異なりハンノキ属およびカバノキ属ではなくカエデ属、ヤナギ属植物などを宿主とする 本種と異なり子実体が背着生ではなく通常傘状 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が屈曲する円筒形 本種よりシスチジアの結晶が微細かつ豊富 Junghuhnia lacera 子実体縁部がほぼ根状菌糸束状 管孔のサイズが類似している 管孔がやや裂ける シスチジア表面に結晶を伴う 菌糸構成が2菌糸型 本種と異なり担子胞子が類球形 本種と異なりシスチジアが円筒形ではなく人参形 本種と異なり菌糸にクランプが散在するのではなく常に有する (その他掲載種) Oxyporus similis (Bres.) Ryvarden 【よく似た種との区別】 Irpex cremicolor 子実体が背着生 孔口が小型 担子胞子が楕円形 担子胞子が薄壁 シスチジア表面に結晶を伴う 本種と異なり北米などではなくフィンランドおよびノルウェーに分布する 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり孔口が規則的ではなく裂ける 本種より担子胞子の幅が僅かに狭い 本種よりシスチジアが長い 本種よりシスチジアの結晶がずっと乏しい 本種と異なり菌糸構成が顕著な1菌糸型ではなく2菌糸型 本種と異なり菌糸にクランプを有する Oxyporus obducens 形態的に類似している(同種との意見がある) 担子胞子の形状が類似している シスチジアが実質から生じる シスチジア基部が長い根状 シスチジアに豊富な結晶を伴う 菌糸構成が類似している 本種より担子胞子の平均長が僅かに短い 本種と異なり担子胞子が僅かに厚壁 本種と異なり担子胞子が弱いシアノフィリックである 本種と異なり実質菌糸が薄壁~僅かに厚壁ではなく明瞭な厚壁 Oxyporus corticola(ザイモクタケ) 肉眼的形態がかなり類似している 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子がシアノフィリックである 本種と異なりシスチジアが実質ではなく子実層から生じる Oxyporus latemarginatus 肉眼的形態がかなり類似している 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子がシアノフィリックである 本種と異なりシスチジアが実質ではなく子実層から生じる Oxyporus pellicula 本種と異なり子実体が薄膜状 本種と異なり孔口が浅い 本種と異なり孔口が不規則形でしばしば歯牙状