(仮訳)インド産イッポンシメジ属菌の新種
Anil Raj, KN. et al., 2014. A new species of Entoloma from India. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354014000059 [Accessed May 9, 2014].
【R3-00701】2014/05/11投稿

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3行まとめ

インドのケララ州で採集されたイッポンシメジ属菌を、Entoloma luteofuscumとして新種記載した。
ITS領域に基づく分子系統解析の結果、本種はEntoloma cetratumE. conferendumと近縁であった。
本種のいくつかの形態形質はInocephalus亜属の概念に合致していたが、Nolanea亜属に置かれ、その措置は分子系統解析によっても支持された。

※1979年に同名の論文が発表されている。

India, Kerala State, Kollam District, Thenmala, Shenduruni Forest

(新種)

Entoloma luteofuscum K.N.A. Raj & Manim.
語源…暗い黄色の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Entoloma cetratum(オオフタツミウラベニタケ)
シスチジアを欠く
クランプを欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりインドではなくヨーロッパに分布する
本種と異なり傘表面がフェルト状~やや鱗片状ではなく平滑
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度が97%)
Entoloma conferendum(ミイノモミウラモドキ)
同じNolanea亜属に含まれる
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズがずっと大きい
本種と異なり担子胞子が異径の卵形ではなく十字状星形
本種と異なり細胞内に色素を豊富に含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(配列類似度が97%)
Entoloma maderaspatanum
インドに分布する
形態的に類似している
傘が円錐状凸形
傘表面に吸水性を持つ
襞が上生する
襞の縁部に稔性がある
シスチジアを欠く
傘表皮が平行菌糸被
本種より子実体のサイズが大きい
本種と異なり傘表面がフェルト状~やや鱗片状ではなく繊維状条線を持つ
本種より襞の幅が広い
本種と異なり担子胞子が異径の卵形ではなく複雑な角張った瘤状
Entoloma acuminatum
傘の形状が円錐状鐘形~中高
襞が上生する
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子が異径
襞の縁部に稔性がある
シスチジアを欠く
本種と異なりインドではなくスリランカに分布する
本種と異なり傘が帯灰橙色~帯褐橙色ではなく栗色
本種と異なり傘表面がフェルト状~やや鱗片状ではなく無毛
本種と異なりクランプを持つ
本種と異なり菌糸に色素が付着する
Entoloma aurantioquadratum
インドのケララ州に分布する
襞が上生する
襞の縁部が同色
担子器のサイズがやや類似している
担子胞子のサイズがやや類似している
襞の縁部に稔性を持つ
側シスチジアを欠く
縁シスチジアを欠く
クランプを欠く
本種と傘の色が異なる
本種と異なり担子胞子が異径の卵形ではなく正方形
本種と異なり柄シスチジアを持つ
本種と異なり細胞内に色素が含まれる