(仮訳)Myriospora属1新種および中欧からのMyriospora rufescensの報告
Knudsen, K. et al., 2021. A new species of Myriospora (Acarosporaceae) and a report of Myriospora rufescens from Central Europe. Herzogia. Available at: https://bioone.org/journals/herzogia/volume-34/issue-2/heia.34.2.2021.327/A-new-species-of-Myriospora-Acarosporaceae-and-a-report-of/10.13158/heia.34.2.2021.327.short [Accessed February 10, 2022] 【R3-09230】2022/2/11投稿

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3行まとめ

ドイツから地衣類の一種、Myriospora bullataを新種記載した。
本種はおそらく銅が豊富な岩に限って生じるとみられ、他の地衣に寄生することもあった。
また、M. rufescensをチェコ新産種として報告した。
Germany, Sachsen-Anhalt, Mansfeld-Südharz, Hettstedt, Welfesholz, Zimmermann, SW of Welfesholz

(新種)

Myriospora bullata K.Knudsen, Kocourk. & Hodková
語源…泡状の(成熟時の鱗片の形状から)
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【よく似た種との区別】
Myriospora scabrida
同所的に分布する(ドイツ)
岩上生地衣である
子器の周囲に”parathecial ring”を生じる
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりチェコにおける分布が知られている
本種と異なり地衣上に生じることがない
本種と異なり地衣体がしばしば橙色という特徴を欠く
本種と異なり地衣体の鱗片が泡状になるという特徴を欠く
本種と異なり子器が各鱗片に最大12個生じるという特徴を欠く
本種と異なり皮層が橙色または帯赤橙色でない
本種と異なり上皮層に橙色の結晶を散在することがある
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myriospora tangerina
ヨーロッパに分布する
形態的に類似している(地衣体上面が橙色の時に混同のおそれがある)
地衣体が橙色
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくチェコ、スウェーデンなどに分布する
本種と異なり子器の周囲に”parathecial ring”を生じるという特徴を欠く
本種と異なり上皮層に橙色の結晶を含む
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myriospora dilatata
同所的に分布する(ドイツ)
岩上生地衣である
地衣体が橙色
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりスウェーデンにおける分布が知られている
本種より皮層の丈が低い
本種と異なり上皮層に赤色の結晶を含む
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myriospora rhagadiza
ヨーロッパに分布する
地衣体が橙色または褐色
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米、イギリスにおける分布が知られている
本種と異なり塩水が掛かる場所に生息する
本種と異なり地衣体が小区画状~鱗片状ではなく小区画状
本種より皮層の丈が低い
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myriospora signyensis
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなく南極地域などに分布する
本種と異なり子器が各鱗片あたり最大12ではなく通常1-2個生じる
本種と異なり子実層のゲルが真のアミロイドではなくヘミアミロイド
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Myriospora smaragdula
ヨーロッパに分布する
銅が豊富な岩の上に生じる
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツではなくスウェーデン、グリーンランドなどに分布する
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含む
ITS+nrLSU+mtSSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(チェコ新産種)

Myriospora rufescens (Acharius) Hepp ex Uloth
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【よく似た種との区別】
Acarospora fusca
形態的に類似している(混同のおそれがある)
本種と異なり地衣体が連続的で密に生じることもあるのではなく散在する
本種と異なり子器盤上に色素が蓄積することがある
本種と異なり子器の周囲の”parathecial ring”が黒色ではなく褐色