(仮訳)中国南西部、雲南省に産したPanaeolus属1新種
Hu, Y-W. et al., 2020. A new species of Panaeolus (Agaricales, Basidiomycota) from Yunnan, Southwest China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.434.1.3 [Accessed January 28, 2021] 【R3-08092】2021/1/28投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

中国雲南省において芝生に生じた菌を検討し、Panaeolus axfordiiとして新種記載した。
本種は子実体が青変し、傘中央部に帯赤褐色のパッチを伴い、縁部が帯灰白色で条線を欠き、側シスチジアを認めないことなどで特徴づけられた。
本新種および近縁種の形質比較表およびCopelandia亜属の検索表を掲載した。
中国雲南省昆明市昆明植物園東園

(新種)

Panaeolus axfordii Y.W. Hu, Karun., P.E. Mortimer & J.C. Xu
語源…きのこ写真家のStephen Axford氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Panaeolus bisporus
同じCopelandia亜属に含まれる
子実体が傷つくと青変する
顕微鏡的形態が類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIVに含まれる)
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく2胞子性
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Panaeolus cyanescens(アイゾメヒカゲタケ)
同じCopelandia亜属に含まれる
子実体が傷つくと青変する
傘表面の性状が類似している
つばを欠く
担子器が4胞子性
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じクレードIVに含まれる)
本種と異なり傘中央部表面に帯赤褐色のパッチを伴うという特徴を欠く
本種と異なり堆肥に生じる
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Panaeolus acuminatus
傘表面の性状が類似している
本種と異なり傘が半球形ではなく中高である
本種と異なり傘中央部表面に帯赤褐色のパッチを伴うという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)
Panaeolus subbalteatus(センボンサイギョウガサ)
本種と異なり傘が半球形ではなく中高である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくVに含まれる)
Panaeolus sphinctrinus
傘が帯赤褐色~帯灰褐色
柄基部に類白色の菌糸体を伴う
本種と異なり襞全体が灰色で黒色のまだら模様をあらわすか全体が黒色
本種と異なり柄頂部が灰色~帯灰橙色、基部が淡褐色~褐色ではなく頂部が黄褐色、基部が帯赤褐色または暗褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIIに含まれる)
Panaeolus semiovatus(ジンガサタケ)
本種と異なり柄頂部が灰色~帯灰橙色、基部が淡褐色~褐色ではなく頂部が黄褐色、基部が帯赤褐色または暗褐色
本種と異なりつばを有する
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)
Panaeolus antillarum(ツヤマグソタケ)
柄基部に類白色の菌糸体を伴う
本種と異なり柄頂部が灰色~帯灰橙色、基部が淡褐色~褐色ではなく頂部が類白色、基部が淡い帯灰橙色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)
Panaeolus rickenii
柄基部に類白色の菌糸体を伴う
本種と異なり柄頂部が灰色~帯灰橙色、基部が淡褐色~褐色ではなく頂部が類白色、基部が淡い帯灰橙色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)
Panaeolus foenisecii
本種と異なり柄頂部が灰色~帯灰橙色、基部が淡褐色~褐色ではなく頂部が類白色、基部が淡い帯灰橙色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)
Panaeolus fimicola(マグソタケ)
本種と異なり襞縁部が白色ではなく帯灰色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(クレードIVではなくIに含まれる)