(仮訳)ドイツ・テューリンゲン州の亜寒帯マツ林で見出されたモジホコリ属変形菌の新種
Hoppe, T., Müller, H. & Kutschera, U., 2010. A new species of Physarum (Myxomycetes) from a boreal pine forest in Thuringia (Germany). Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2010/00000114/00000001/art00003 [Accessed September 26, 2014].
【R3-01135】2014/09/27投稿

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3行まとめ

ドイツ・テューリンゲン州のマツ林でCalluna vulgarisの花柄・葉・茎に発生した変形菌を検討し、Physarum parvicalcareumとして新種記載した。
EF1-αおよびSSUに基づく分子系統解析を行い、走査型電子顕微鏡で胞子や細毛体などの観察を行った。
本種とCalluna vulgarisの関係が片利共生なのか寄生なのかは現時点では定かでなく、また本種の生息環境の解明にはさらなるフィールドワークが必要だとした。
Germany, close to Mörla

(新種)

Physarum parvicalcareum Thom. Hoppe, Holg. Müll. & Kutschera
語源…小さな石灰質の
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【よく似た種との区別】
Physarum nudum
子実体が単子囊体あるいは屈曲子囊体
細毛体の最大長が同一
SSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体が短い
本種より子実体の直径が大きい
本種と異なり子実体の色が青銅色~紫色ではなく白色~微かな紫色
本種と異なり細毛体の表面が平滑~粗面ではなく凹凸がある
本種と異なり子実体内部の石灰質の沈着物が欠如または非常に退化的ではなく存在する
SSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Physarum cinereum(ハイイロフクロホコリ)
子実体が単子囊体あるいは屈曲子囊体
SSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり子実体の色が青銅色~紫色ではなく白色
本種より細毛体の最大長が短い
本種と異なり細毛体の表面が平滑~粗面ではなく凹凸がある
本種と異なり子実体内部の石灰質の沈着物が欠如または非常に退化的ではなく存在する
SSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される