(仮訳)Pustula属の新種がヒマワリの白さび病を引き起こす
Rost, C. & Thines, M., 2012. A new species of Pustula (Oomycetes, Albuginales) is the causal agent of sunflower white rust. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-011-0748-z [Accessed January 12, 2014].
【R3-00265】2014/01/12投稿

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3行まとめ

南アフリカにおける深刻な病害で、近年はヨーロッパにも広がったヒマワリの白さび病の病原菌は、従来Pustula tragopogonisと同定されていたが、別種であることが明らかになった。
本論文では形態観察と以前の分子系統解析の結果を基に、ヒマワリの白さび病の病原菌をPustula helianthicolaとして新種記載した。
さらに、Pustula tragopogonisを無効学名として、新組み合わせPustula obtusataを提唱した。
Germany, Baden-Wurttemberg, Leinfelden-Echterdingen

(新種)

Pustula helianthicola C. Rost & Thines
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【よく似た種との区別】
Pustula obtusata
同じキク科の植物を宿主とする
遊走子嚢の形態が類似している
二次遊走子嚢のサイズの範囲がほとんど同じ
卵胞子の形態が類似している
卵胞子に微細な網状装飾を持つ
分子系統解析で近縁
本種と異なりヒマワリではなくバラモンジン属植物を宿主とする
本種より一次遊走子嚢のサイズが大きい
本種より卵胞子の平均サイズが僅かに小さい
本種より卵胞子の装飾の網目が小さい
本種より卵胞子の網目が不規則になる割合が小さく、全体の1/3ではなく1/4程度
本種と異なり宿主の葉や花に卵胞子が見られないか少ししか見られないことが多い
分子系統解析で明瞭に区別される (Ploch et al., 2011)

(新組み合わせ)

Pustula obtusata (Link) C. Rost
旧名:Caeoma (Uredo) obtusatum Henr. Frid. Link
※本種のレクトタイプを新たに指定した。
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【よく似た種との区別】
Pustula helianthicola
同じキク科の植物を宿主とする
遊走子嚢の形態が類似している
二次遊走子嚢のサイズの範囲がほとんど同じ
卵胞子の形態が類似している
卵胞子に微細な網状装飾を持つ
分子系統解析で近縁
本種と異なりバラモンジン属植物ではなくヒマワリを宿主とする
本種より一次遊走子嚢のサイズが小さい
本種より卵胞子の平均サイズが僅かに大きい
本種より卵胞子の装飾の網目が大きい
本種より卵胞子の網目が不規則になる割合が大きく、全体の1/4ではなく1/3程度
本種と異なり宿主の葉や花に卵胞子が見られないか少ししか見られないということがない
分子系統解析で明瞭に区別される (Ploch et al., 2011)