(仮訳)パキスタン、コーイスタン地区産のVerrucaria属1新種
Khalid, AN. & Zulfqar, R. 2023. A new species of the genus Verrucaria (lichenized Ascomycetes: Verrucariaceae) from Kohistan district, Pakistan. Plant Systematics and Evolution. Available at: https://doi.org/10.1007/s00606-023-01853-3 [Accessed May 25, 2023] 【R3-10634】2023/5/25投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された地衣の一種を検討し、Verrucaria pakistanicaとして新種記載した。
本種は地衣体が厚く深い小区画状で、被子器が大型球形であることなどで特徴づけられた。
本種はITS+nrLSUに基づく分子系統解析で独自の系統を形成し、近縁種とは地衣体、被子器、子嚢胞子の形態などが異なっていた。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa Province, Kohistan, Dassu

(新種)

Verrucaria pakistanica R.Zulfiqar & Khalid
語源…パキスタンの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Verrucaria muralis(サトノアナイボゴケ)
形態的に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり地衣体が深い小区画状ではなく不規則な亀裂状~稀に小区画状
本種と異なり被子器が表在性ではなく半埋生
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種より子囊果周辺組織外壁が薄い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Verrucaria calkinsiana
本種より地衣体が薄い
本種と異なり地衣体が深い小区画状ではなく疎らに裂けるか小疣状
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Verrucaria euganea
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種より子囊果周辺組織外壁が薄い
Verrucaria rosula
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種より地衣体が薄い
本種と異なり地衣体が連続的で深い小区画状なのではなく小粒状~小区画状でロゼット様のパッチをなす
本種と異なり地衣体縁部が円鋸歯状
本種と異なり孔口が不明瞭ではなく明瞭
本種より子嚢胞子の最大サイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Verrucaria maculiformis
岩上生地衣である
本種と異なり珪質岩ではなく石灰岩に生じる
本種より地衣体が薄い
本種と異なり地衣体が帯緑色~暗灰色ではなく褐色~暗褐色
本種と異なり地衣体がややゼラチン質である
本種と異なり被子器が表在性ではなく埋生する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
Verrucaria teyrzowensis
岩上生地衣である
本種と異なり珪質岩ではなく安山岩に生じる
本種と異なり地衣体が深い小区画状ではなく小区画状~鱗片状
本種と異なり被子器を有するのではなく欠く
本種と異なり粉芽を欠くのではなく有する
Verrucaria substerilis
本種と異なり被子器が表在性ではなく埋生する
本種より子囊果周辺組織外壁が薄い