(仮訳)タイにおいてパイナップルの葉から分離された酵母の1新属および2新種:新属新種Savitreella phatthalungensisおよび新種Goffeauzyma siamensis
Nutaratat, P., Boontham, W. & Khunnamwong, P. 2022. A Novel Yeast Genus and Two Novel Species Isolated from Pineapple Leaves in Thailand: Savitreella phatthalungensis gen. nov., sp. nov. and Goffeauzyma siamensis sp. nov. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/8/2/118 [Accessed February 4, 2022] 【R3-09209】2022/2/4投稿

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3行まとめ

タイにおいてパイナップルの葉から分離された2種のアナモルフ酵母を検討し、それぞれ新属新種Savitreella phatthalungensisおよび新種Goffeauzyma siamensisとして記載した。
前者はProtomyces属およびTaphrina属のタイプ菌株に類似していたが、資化能やデンプン形成、30°Cでの生長などが異なっていた。
後者はG. ibericaに近縁であり、炭素源の資化能や0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育不能である点などで区別された。
Phatthalung province, Thailand

(新種)

Savitreella phatthalungensis P. Nutaratat, W. Boontham & P. Khunnamwong
語源…(属名)Savitree Limtong教授に献名/(種小名)パッタルン産の
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【よく似た種との区別】
Protomyces gravidus
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-アラビノース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces inouyei
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-アラビノース、D-アラビノースを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces inundates
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-アラビノース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり25°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生することがある
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces lactucaedebilis
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-ガラクトース、L-ソルボース、N-アセチルグルコサミン、D-リボース、L-アラビノース、D-アラビノース、セロビオース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりサリシン、D-グルコン酸を資化不能
本種と異なりデンプンを産生することがある
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces macrosporus
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりサリシン、D-グルコン酸を資化不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces pachydermus
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりサリシン、D-グルコン酸を資化不能
本種と異なり25°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Protomyces arabidopsidicola
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-アラビノース、D-アラビノースを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり30°Cで生育不能
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina vestergrenii
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-ガラクトース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりサリシン、D-グルコン酸を資化不能
本種と異なり25°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina virginica
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-ガラクトース、D-リボース、L-アラビノース、D-アラビノース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり30°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina wiesneri
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり硝酸カリウムを資化可能
本種と異なり30°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina letifera
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりD-ガラクトース、L-アラビノース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり25°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina communis
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり30°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2およびnrSSU+ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina deformans
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり硝酸カリウムを資化可能
本種と異なりD-グルコン酸を資化不能
本種と異なり30°Cで生育不能
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Taphrina carnea
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりL-アラビノース、硝酸カリウムを資化可能
本種と異なり30°Cで生育不能
本種と異なりデンプンを産生する
ITS+D1/D2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Si Racha district, Chon Buri province, Thailand

(新種)

Goffeauzyma siamensis P. Nutaratat, W. Boontham & P. Khunnamwong
語源…シャム産の
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【よく似た種との区別】
Goffeauzyma iberica
nrSSU+ITS+D1/D2+RPB2+TEF1で近縁
本種と異なりタイではなくポルトガルなどに分布する
本種と異なりパイナップルの葉ではなく酸性岩排水などから分離される
本種と異なりクエン酸を資化可能
本種と異なりグリセロール、リビトール、ガラクチトール、D-グルコン酸、DL-乳酸を資化不能
本種と異なり0.01%シクロヘキシミド添加培地で生育可能
nrSSU+ITS+D1/D2+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される