2023年4月29日 (仮訳)パキスタン、ギルギット・バルティスタン州、ダレル渓谷に産した新種Acarospora sultanii Iqbal, MS. & Khalid, AN. 2022. Acarospora sultanii sp. nov. (Acarosporaceae, Lichen Forming Ascomycota) from Darel Valley, Gilgit Baltistan, Pakistan. Biology Bulletin. Available at: https://link.springer.com/article/10.1134/s1062359022150122 [Accessed April 29, 2023] 【R3-10556】2023/4/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタン、ギルギット・バルティスタン州で採集された岩上生地衣の一種を検討し、Acarospora sultaniiとして新種記載した。 本種は地衣体が褐色~帯黒白色であり、子実上層が厚く、子実層の丈が高く、子嚢胞子が大きいことなどで特徴づけられ、分子系統解析ではA. nodulosaに近縁であった。 パキスタン産Acarsopora属地衣の検索表を掲載した。 Pakistan, Gilgit Baltistan, Darel Valley (新種) Acarospora sultanii M.S. Iqbal & Khalid 語源…パキスタンの菌類学者、Sultan Ahmad氏に献名 【よく似た種との区別】 Acarospora nodulosa アジアに分布する 地衣体が鱗片状~小区画状 子器のサイズの範囲が重なる 子器が円形 子器盤が粗面である 子器盤に粉霜を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国、スペインなどに分布する 本種と異なり子器が埋生するのではなく時に鱗片の上に隆起する 本種と異なり子器が鱗片あたり1-4つ(通常1つ)ではなく小区画あたり通常1つまたはそれ以上生じる 本種と異なり子器が帯黒色ではなく淡赤色 本種より子実層の丈が低い 本種より子実上層が薄い 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり地衣成分を欠くのではなく有する(ノルスチクチン酸) ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Acarospora placodiiformis 地衣体が褐色~帯黒白色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する 本種より子実層の丈が低い 本種より子実上層が薄い 本種より子嚢胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Acarospora schleicheri アジアに分布する 地衣体が褐色~帯黒白色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく米国、中国などに分布する 本種より子実層の丈が低い 本種より子実上層が薄い 本種より子嚢胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Glypholecia scabra 地衣体が褐色~帯黒白色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実層の丈が低い 本種より子実上層が薄い 本種より子嚢胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される