(仮訳)新熱帯産ステレオイド菌類への追加:Lopharia属1新種およびPhlebiopsis属1新組み合わせ
Xavier de Lima, V. et al., 2020. Additions to neotropical stereoid fungi (Polyporales, Basidiomycota): one new species of Lopharia and one new combination in Phlebiopsis. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs11557-019-01538-7 [Accessed June 9, 2020] 【R3-07395】2020/6/9投稿

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3行まとめ

ブラジルにおいてステレオイド菌類の調査を実施し、アラゴアス州の広葉樹林で採集された菌をLopharia erubescensとして新種記載した。
Porostereum amethysteumに対して新組み合わせPhlebiopsis amethysteaを提唱した。
新熱帯産の広義Lopharia属菌の検索表と、Phlebiopsis属および類縁種の検索表を掲載した。
Brazil, State of Alagoas, Municipality of Quebrangulo, Biologial Reserve of Pedra Talhada

(新種)

Lopharia erubescens V. Xavier de Lima
語源…赤色になる(シスチジアがデキストリノイドであることから)
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【よく似た種との区別】
Lopharia cinerascens(クシノハシワタケ)
新熱帯に分布する
シスチジアが無色
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子が長い
本種と異なり担子胞子が円筒形ではなく楕円形
本種と異なりシスチジアがデキストリノイドではなく非デキストリノイド
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Phlebiopsis amethystea (Hjortstam & Ryvarden) Chikowski & C.R.S. Lira
旧名:Porostereum amethysteum Hjortstam & Ryvarden
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【よく似た種との区別】
Phlebiopsis crassa(カミウロコタケ)
新熱帯に分布する
形態的に非常に類似している(誤同定のおそれがある)
シスチジアに結晶を伴う
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実層面が乾燥時常に紫色を帯びるのではなく赤色や褐色を帯びる
本種と異なり肉が子実層面より濃色なのではなく淡色
本種と異なりシスチジアに3型ではなく1型のみがある
本種と異なりメチュロイドが散在するのではなく非常に豊富
本種と異なりメチュロイドが褐色および暗褐色ではなく帯黄色および淡褐色
本種と異なりメチュロイドの結晶が永存性で粗いのではなく、ずっと細かくて容易に溶解および脱離する
ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される