(仮訳)中国、横断山脈産の新種の地衣、Alectoria spinosa
Wang, LS. et al., 2015. Alectoria spinosa, a new lichen species from Hengduan Mountains, China. Mycosphere. Available at: http://mycosphere.org/pdfs/Mycosphere_6_2_6.pdf [Accessed April 16, 2015].
【R3-01742】2015/04/17投稿

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3行まとめ

中国南西部の横断山脈で採集された地衣を検討し、Alectoria spinosaとして新種記載した。
本種は地衣体が鈍黄色の樹状で擬盃点を豊富に有し、粉芽塊上に裂芽類似の小刺を有することなどで同属他種と区別された。
本種は典型的なホネキノリ属地衣とは地衣体の色が異なっていたが、地衣成分としてウスニン酸を含む点は共通していた。
中国雲南省麗江市玉龍県九河郷老君山

(新種)

Alectoria spinosa Li S. Wang & Xin Y. Wang
語源…刺状の
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【よく似た種との区別】
Alectoria ochroleuca(コガネキノリ)
中国雲南省に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国だけでなくオーストリアに分布する
本種と異なり地衣体が帯黄褐色~褐色ではなく帯黄緑色で頂部が黒色を帯びる
本種と異なり粉芽を欠く
本種と異なり地衣成分としてジフラクタ酸を含む(CK+黄金色)
本種と異なり地衣成分としてビレンシン酸を含まない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Alectoria sarmentosa
粉芽塊を有することがある
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくスウェーデンに分布する
本種と異なり地衣体が懸垂する
本種より地衣体が長い
本種と異なり粉芽塊の上に小刺を有するという特徴を欠く
本種と異なり地衣成分としてアレクトロン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Alectoria imshaugii
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米およびフィンランドに分布する
本種と異なり地衣体がやや懸垂する
本種より地衣体が長い
本種と異なり粉芽塊ではなく地衣体上に裂芽類似の小刺を有する
本種と異なり地衣成分としてタムノール酸およびスクアマト酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Bryoria spp.
地衣体が淡い帯黄褐色(混同のおそれがある)
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない
Oropogon spp.
地衣体が淡い帯黄褐色(混同のおそれがある)
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない
Sulcaria spp.
地衣体が帯黄色
本種と異なり地衣体の枝に縦方向の溝を有する
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない

(その他掲載種)

Alectoria ochroleuca (Hoffm.) Mass.
コガネキノリ
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【よく似た種との区別】
Alectoria spinosa
中国雲南省に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりオーストリアではなく中国に分布する
本種と異なり粉芽を有する
本種と異なり地衣成分としてビレンシン酸を含む
本種と異なり地衣成分としてジフラクタ酸を含まない(CK陰性)
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sulcaria sulcata(バンダイキノリ)
本種と異なり地衣体表面に縦方向の溝を有する
本種と異なり地衣成分としてウスニン酸を含まない