(仮訳)AmanitaPhalloideae節の北米産の毒性のある新種、Amanita amerivirosa
Tulloss, RE. et al., 2021. Amanita amerivirosa – a new toxic North American species of Amanita section Phalloideae. Amanitaceae. Avaialble at: https://www.researchgate.net/publication/350589287_Amanita_amerivirosa-a_new_toxic_North_American_species_of_Amanita_section_Phalloideae [Accessed January 5, 2023] 【R3-10214】2023/1/5投稿

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3行まとめ

米国およびカナダで採集された菌を検討し、Amanita amerivirosaとして新種記載した。
本種は長年北米の図鑑などでAmanita virosaとして扱われていた。
本種は複数の形態形質がA. virosaと異なっていたほか、分子系統解析でも別種であることが支持された。
U.S.A., Maine, Sagadahoc Co., Phippsburg, Center Pond Preserve

(新種)

Amanita amerivirosa Tulloss, Kudzma & M. Tulloss
語源…アメリカのAmanita virosa
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita virosa(ドクツルタケ)
形態的に類似している(従来この種と同種とされてきた)
担子胞子の形状が類似している
nrLSUおよびrpb2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり北米ではなくヨーロッパなどに分布する
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり傘の色が成熟時変化するという特徴を欠く
本種と異なり傘が対称的で規則的な形状をとるのではなく偏心的で不規則な形状をとる
本種と柄に触れた際の変色性が異なる
本種ほど柄表面が平滑であることがない
本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい
本種と異なり内被膜下層の構造が2種類の菌糸からなるのではなく細い菌糸と時に”acrophysalides”状に膨大する細胞からなる
nrLSUおよびrpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita suballiacea
米国、カナダに分布する
子実体ががっしりとしている
本種と異なり担子胞子が類球形ではなく広楕円形
本種より担子胞子のQ値が大きい
Amanita bisporigera
北米に分布する
本種と異なりメキシコにおける分布が知られている
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり子実体の形状が細長い
本種と異なり担子器が2胞子性および成熟時部分的に1または3胞子性
Amanita helmettensis
米国に分布する
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子が類球形
担子胞子のQ値が類似している
本種より子実体のサイズがかなり小さい
本種より傘のサイズが小さい
本種より柄のサイズが小さい
Amanita sturgeonii
米国に分布する
担子胞子が類球形
本種より子実体のサイズがかなり小さい
本種と異なり傘と柄の長さの比率が2/3に近いのではなくいくぶん1に等しいかより大きい