(仮訳)バングラデシュ産のテングタケ属マツカサモドキ節の新種、Amanita cinereovelata
Iqbal Hosen, M., Li, T-H. & Deng, W-Q., 2015. Amanita cinereovelata, a new species of Amanita section Lepidella from Bangladesh. Mycological Progress. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1058-7 [Accessed September 18, 2015].
【R3-02209】2015/09/19投稿

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3行まとめ

バングラデシュにおいてサラソウジュと関係を持つAmanita cinereovelataとして新種記載した。
本種は子実体が小型~中型、傘および柄表面に灰色~淡紫灰色、粉状~綿毛状の被膜の名残を伴い、柄の基部が塊茎状であることなどで特徴づけられた。
また、担子器の基部にはクランプを認め、担子胞子は球形~類球形でアミロイドであり、これらの形態的特徴からChlorinosma族に含められた。
Bangladesh, Rangpur division, Thakurgaon, Pirganj, Thumnia Sal Baghan

(新種)

Amanita cinereovelata Iqbal Hosen
語源…灰色の被膜の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita eriophora
形態的に類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じマツカサモドキ節クレードIIIに含まれる)
本種と異なりバングラデシュではなくインド、カンボジア、シンガポール、マレーシアなどに分布する
本種より高標高に分布する
本種と異なり子実体がしっかりとしている
本種と異なり子実体が傷つくと赤変する
本種と異なり担子器の基部にクランプを欠く
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita tephrea
同じChlorinosma族に含まれる
傘が暗灰褐色
傘に粉状~綿毛状の被膜の名残を伴う
担子器の基部にクランプを有する
担子胞子が球形~類球形
被膜の細胞に褐色の液胞を含む
被膜の細胞が球形~広楕円形
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じマツカサモドキ節クレードIIIに含まれる)
本種と異なりバングラデシュではなく米国などに分布する
本種と異なりサラソウジュ林ではなくオークと針葉樹の混生林に発生する
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく楕円形~長形
本種と異なり被膜が球形~広楕円形の膨大した細胞ではなく膨大した細胞と散在する繊維状菌糸からなる
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita longipes
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じマツカサモドキ節クレードIIIに含まれる)
本種と異なりバングラデシュではなく米国などに分布する
本種と異なりサラソウジュではなくコナラ属およびマツ属植物と関係を持つ
本種と異なり子実体が淡い帯灰褐色
本種より担子胞子が長い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく長形~円筒形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita vestita
形態的に類似している
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じマツカサモドキ節クレードIIIに含まれる)
本種と異なりバングラデシュではなく中国、マレーシアなどに分布する
本種と異なり柄の基部が根状
本種と異なり担子器の基部にクランプを欠く
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく楕円形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita berkeleyi
形態的に類似している
本種と異なりバングラデシュではなくインドなどに分布する
本種より高標高に分布する
本種と異なり子実体のサイズが大きい
本種と異なり子実体が褐色
本種と異なり担子器の基部にクランプを欠く
Amanita borneensis
形態的に類似している
本種と異なりバングラデシュではなくインドネシアなどに分布する
本種と異なり子実体が小型~中型ではなく大型
本種と異なり子実体が帯桃褐色
本種と異なり襞が淡桃色
本種と異なり担子器の基部にクランプを欠く
Amanita cinereoconica
形態的に類似している
本種と異なりバングラデシュではなく米国などに分布する
本種と異なりサラソウジュ林ではなく混生林に発生する
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく長形~円筒形
本種と異なり担子器の基部にクランプを欠く
Amanita lanosa
同じChlorinosma族に含まれる
傘が暗灰褐色
傘に粉状~綿毛状の被膜の名残を伴う
担子器の基部にクランプを有する
担子胞子が球形~類球形
被膜の細胞に褐色の液胞を含む
被膜の細胞が球形~広楕円形
本種と異なりバングラデシュではなくコンゴなどに分布する
本種と異なり子実体が小型~中型ではなく中型~大型
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘中央部にややピラミッド状の疣を伴う
本種と異なり襞の間隔がやや疎ではなく密
本種より柄のサイズが大きい
本種と異なり塊茎の先端が丸いのではなく丸いか尖る
本種と異なり塊茎に縁取りを有するかやや縁取りを有する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく球形
Amanita chlorinosma
同じChlorinosma族に含まれる
傘が暗灰褐色
傘に粉状~綿毛状の被膜の名残を伴う
担子器の基部にクランプを有する
担子胞子が球形~類球形
被膜の細胞に褐色の液胞を含む
被膜の細胞が球形~広楕円形
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁(同じマツカサモドキ節クレードIIIに含まれる)
本種と異なりバングラデシュではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体が小型~中型ではなく大型
本種と異なり子実体が白色
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく楕円形~円筒形
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される