(仮訳)中国南部産のAmanitaAmidella節の新種、Amanita rufobrunnescens
Deng, W-Q., Li, TH. & Hosen, MI. 2016. Amanita rufobrunnescens, a new species of Amanita section Amidella from South China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.243.2.4 [Accessed December 3, 2021] 【R3-09020】2021/12/3投稿

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3行まとめ

中国広東省の森林で採集された菌を検討し、Amanita rufobrunnescensとして新種記載した。
本種はLepidella亜属Amidella節に含まれ、子実体が類白色で傷つくと赤変し、帯褐色の被膜の名残を伴い、傘縁部に条線があり、つぼが帯灰橙色~淡褐色であることなどで特徴づけられた。
担子胞子が楕円形~長形のアミロイドであり、傘表皮菌糸には帯黄色の色素を含む液胞が含まれ、菌糸にクランプを欠いていた。
中国広東省広州市天鹿湖山

(新種)

Amanita rufobrunnescens W. Q. Deng & T. H. Li
語源…赤褐色になる(子実体の変色性から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita avellaneosquamosa(アクイロウロコツルタケ)
中国に分布する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種と異なり子実体が傷ついても赤変も褐変もしない
本種より担子胞子が短い
本種より担子胞子のQ値が小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita clarisquamosa(シロウロコツルタケ)
中国に分布する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種より傘表面のつぼの名残が褐色である
本種より傘縁部の条線が短い
本種と異なり子実体が露出あるいは傷ついても変色しない
本種より傘表皮菌糸の幅が狭い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita volvata
傘が類白色
つぼが良好に発達する
子実体が傷つくと褐変する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米などに分布する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種より子実下層が厚い
本種と異なり子実下層が膨大した細胞の(2)3-4(5)層からなる
本種と異なりつぼの内層が多数の膨大した細胞からなる
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita curtipes
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく南欧および北アフリカの地中海地域などに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なり傘縁部に条線を欠く
本種と異なり肉が稀にしか変色しない
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita peckiana
傘が類白色
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり傘縁部に条線を欠く
本種より担子胞子が顕著に長い
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita ponderosa
傘が類白色
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく主にヨーロッパに分布する
本種より傘のサイズが大きい
本種より柄の幅が広い
本種より担子胞子の幅が広い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita subviscosa
傘が類白色
本種と異なり中国ではなくコンゴ民主共和国などに分布する
本種と異なり傘縁部の条線が僅かである
本種と異なり肉が露出すると赤褐色ではなく桃色に変色する
本種と異なり子実体に甘い味がある
本種より担子胞子のサイズが顕著に小さい