(仮訳)中国産の致死的な新種、Amanita subpallidorosea
Li, H-J. et al., 2015. Amanita subpallidorosea, a new lethal fungus from China. Mycological. Available at: http://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1055-x [Accessed August 13, 2016].
【R3-03198】2016/08/14投稿

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3行まとめ

2014年に中国南部で2例の中毒死を引き起こした菌を検討し、Amanita subpallidoroseaとして新種記載した。
本種は子実体が中型、傘が白色で中央部が成熟するにつれ淡ばら色を帯び、柄の次端部につばを有し、担子胞子が大型で球形~類球形であることなどで特徴づけられた。
本種は貴州省のほか台湾でも見出され、東アジアに広く分布することが示唆された。
中国貴州省遵義市務川コーラオ族ミャオ族自治県石朝郷浪水村

(新種)

Amanita subpallidorosea Hai J. Li
語源…Amanita pallidorosea類似の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita pallidorosea
子実体が白色
傘が淡ばら色
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘に顕著な中丘を有する
本種より担子胞子のサイズが顕著に小さい
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita virosa(ドクツルタケ)
アジアに分布する
子実体が白色
傘が時に淡ばら色
担子胞子の形態が類似している
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり亜熱帯域(中国および台湾)ではなくヨーロッパ温帯域およびアジア北東部などに分布する
本種と異なりつばが次端部ではなく柄の上から1/4の部分に生じる
本種と異なり柄表面の鱗片が顕著に不規則な切れ込みを有するのではなく反曲した尖った形状をしている
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita bisporigera
致死的な毒きのことして知られている
子実体が白色
担子胞子が球形~類球形
本種と異なり中国および台湾ではなく北米東部などに分布する
本種と異なり担子器が4胞子性、時に2胞子性ではなく2胞子性
本種より担子胞子のサイズが小さい
Amanita rimosa
致死的な毒きのことして知られている
担子胞子が球形
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘表面が亀裂状
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり傘表皮上層が僅かにゼラチン化する
本種と異なり傘表皮上層に豊富に膨大した細胞を含む
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita subjunquillea var. alba
致死的な毒きのことして知られている
子実体が白色
本種と異なり傘が淡ばら色ではなく白色
本種より担子胞子のサイズが小さい
Amanita exitialis
致死的な毒きのことして知られている
東アジアに分布する
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり傘が淡ばら色ではなく白色
本種と異なり担子器が4胞子性、時に2胞子性ではなく2胞子性
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita verna(シロタマゴテングタケ)
子実体が白色
本種と異なり中国および台湾ではなくヨーロッパおよび北米などに分布する
本種と異なり傘が淡ばら色ではなく白色
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく楕円形~広楕円形
Amanita suballiacea
致死的な毒きのことして知られている
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国および台湾ではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体に(時に乾燥時も)ニンニクの強い臭いがある
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく広楕円形
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita oberwinklerana
致死的な毒きのことして知られている
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツカサモドキ節に含まれる
本種と異なりつぼが脆い
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく楕円形~広楕円形
本種と異なりつぼを膨大した細胞が占める
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita ocreata
致死的な毒きのことして知られている
子実体が白色
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国および台湾ではなく北米西部などに分布する
本種と異なり子実体が大型
本種と異なり傘が淡ばら色ではなく白色で時に帯桃黄褐色
本種と異なりつばが脆い
本種と異なりつぼが白色膜質
本種と異なり担子胞子が球形~類球形ではなく類球形~卵形
nrLSU+rpb2+EF1-α+β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される