(仮訳)カリフォルニア産の春に発生する”コッコラ”の新種、Amanita vernicoccora
Bojantchev, D., Pennycook, SR. & Davis, RM., 2011. Amanita vernicoccora sp. nov. —the vernal fruiting ‘coccora’ from California. Mycotaxon. Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/mtax/mt/2011/00000117/00000001/art00045 [Accessed November 23, 2015].
【R3-02407】2015/11/24投稿

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3行まとめ

カリフォルニアにおいてスプリング・コッコラの名で知られていたテングタケ属の一種を検討し、Amanita vernicoccoraとして新種記載した。
本種は秋に発生するA. calyptrodermaの淡色型と長らく考えられてきたが、ITS領域に基づく分子系統解析で独自の系統を形成した。
また、A. calyptrodermaの学名が非合法名であることを指摘し、命名法上の解釈を提示した。
USA, California, El Dorado County, Georgetown, Dru Barner Campground

(新種)

Amanita vernicoccora Bojantchev & R.M. Davis
語源…春の”コッコラ”
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【よく似た種との区別】
Amanita calyptroderma
米国カリフォルニア州に分布する
Quercus agrifoliaなどのコナラ属植物を宿主とする
形態的に類似する(長らく同種と考えられてきた)
傘表面に白色で厚い綿毛状の永続性の被膜の名残を有する
nrLSUおよびITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCaesareae節クレードに含まれる)
本種と異なり子実体が春ではなく秋に発生する
本種より子実体が濃色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita ocreata
米国カリフォルニア州に分布する
コナラ属植物を宿主とする
傘表面に大きなパッチ状の外被膜の名残を有する
本種と異なり食用きのこではなく猛毒きのこである
Amanita phalloides(タマゴテングタケ)
米国カリフォルニア州に分布する
コナラ属植物を宿主とする
形態的に類似している(誤同定のおそれがある)
傘表面に大きなパッチ状の外被膜の名残を有する
本種と異なりヨーロッパに分布する
本種と異なり食用きのこではなく猛毒きのこである
Amanita aprica
米国カリフォルニア州に分布する
しばしば同時に発生する
形態的に類似している(誤同定のおそれがある)
子実体が黄色系
本種と異なり被膜の名残がしっかりとしているのではなく細かく崩壊する
本種と異なり食用きのこではなく猛毒きのこである
Amanita gemmata
米国カリフォルニア州に分布する
形態的に類似している(誤同定のおそれがある)
子実体が黄色系
本種と異なり子実体が春ではなく春と秋に発生する
本種と異なり被膜の名残がしっかりとしているのではなく細かく崩壊する
本種と異なり食用きのこではなく毒きのこである

(その他掲載種)

Amanita calyptroderma G.F. Atk. & V.G. Ballen
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【よく似た種との区別】
Amanita vernicoccora
米国カリフォルニア州に分布する
Quercus agrifoliaなどのコナラ属植物を宿主とする
形態的に類似する(長らく同種と考えられてきた)
傘表面に白色で厚い綿毛状の永続性の被膜の名残を有する
nrLSUおよびITS領域に基づく分子系統解析で近縁(同じCaesareae節クレードに含まれる)
本種と異なり子実体が秋ではなく春に発生する
本種より子実体が淡色である
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される