(仮訳)サクキクイムシの菌嚢に共生する新種Ambrosiella roeperi
Harrington, TC. et al., 2014. Ambrosiella roeperi sp. nov. is the mycangial symbiont of the granulate ambrosia beetle, Xylosandrus crassiusculus. Mycologia. …. Available at: http://www.mycologia.org/content/106/4/835.short [Accessed October 21, 2015].
【R3-02307】2015/10/22投稿

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3行まとめ

米国の4州においてサクキクイムシの菌嚢から分離された菌を検討し、Ambrosiella roeperiとして新種記載した。
本種はスポロドキアを形成し、分生子柄が分枝して分節性の膨大する細胞を生じることなどで特徴づけられた。
菌類特異的PCRで本種のDNAのみが増幅されたことから、本種が米国においてサクキクイムシの菌嚢に生息する主要な、あるいは唯一の共生菌である可能性が考えられた。
USA, Georgia, Charlton County, Winokur

(新種)

Ambrosiella roeperi TC Harr. & McNew
語源…アンブロシア菌の研究者、Richard A. Roeper氏に献名
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Ambrosiella xylebori
米国ジョージア州に分布する
アンブロシア菌である
同じXylosandrus属昆虫を宿主とする
末端生のアレウロ型分生子を形成する
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコートジボワールにおける分布が知られている
本種と異なりサクキクイムシではなくXylosandrus compactusを宿主とする
本種と異なり狭い菌糸状の分枝をする分生子柄を有する
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS1に3塩基の置換/ITS1に14塩基、ITS2に8塩基のインデル)
Ambrosiella hartigii
アンブロシア菌である
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国ではなくドイツなどに分布する
本種と異なりサクキクイムシではなくAnisandrus disparを宿主とする
本種と異なり求基的な分生子鎖を生じる
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Ambrosiella beaveri
米国ジョージア州に分布する
アンブロシア菌である
nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりサクキクイムシではなくCnestus mutilatusおよびXylosandrus ampulatusを宿主とする
本種と異なり”deep-seated”なフィアライドを有する
本種と異なり求基的な分生子鎖を生じる
nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される